第12話 読書タイム?
さてさて、今日は待ちに待った初冒険の日!
遠足前の小学生状態の私は、とても早起きしてしまった。
「お嬢様、早く起きすぎじゃありませんか?」
「いいの!起きるの!早くギルド行くの!」
「ギルドはまだ空いてないと思うのですが…」
ガビーン…。
メイド長のルーシィさんが少し呆れた様子で教えてくれる。
ギルド空いてないの?なんで?朝だよ?
『フィアちゃん、5時はまだ早朝に入ると思うんですですー…、』
「でも、今から寝たら寝すぎちゃう…」
「しょうがないですね、何か本でも読んでいますか?」
「読むー!」
じゃあ持ってきますね、と部屋を出ようとするルーシィさんにひとつ注文をした。
「魔法についての本を読んでみたいです!」
「魔法ですか?それならご主人様の書斎から簡単なものを何冊か持ってきましょう。」
「ルーシィさん、ありがとう!」
いえいえ、と笑いながらルーシィさんはお父様の書斎へ本を取りに行った。
『フィアちゃん魔法の勉強するです?』
「うん!せっかく魔法使えるようにしたんだもん使いたいじゃん?」
『エアもお手伝いするですよー!!』
「ありがと!助かるよ!」
――――――――――――――――――。
エアと話していたらルーシィさんが本を3冊ほど持って戻ってきた。
コンコンッ
「失礼します、お嬢様。
この3冊でどうでしょうか?ご主人様の書斎にあった魔法の本の中でも、初級の基礎の物を持ってきましたよ。」
「ありがとうございます!読んでみます!」
「はい、では私は1度仕事に戻りますね?」
「うん!ルーシィさん、朝は忙しいのにありがとう!」
ルーシィさんはまた、おばあちゃんのような微笑みを浮かべながら「いえいえ、」と言い私の部屋を出ていった。
『早速読むですです!さあさあ!』
「うん!えっと…どれから読もうかな。」
3冊の本のタイトルはそれぞれ
1番分厚くて少しだけ古びた感じのする、『魔術全集』
3冊の中では1番薄い、少し厚めの絵本のような『初級魔術』
2番目に分厚くて、しっかりとした作りの『魔術基礎・Ⅰ』
「どれがいいと思う?」
『1番分厚いやつはどうですです?』
ふむ、古びてるってことはずっと使われてるってことだろうしね。
「よし、1番分厚いのを読もう!」
『はいですぅー!』
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