#2健二の考え

 「本当の幸せって何なのかな。」真剣なまなざしで2人に伝える。

「えぇぇぇぇ?どうしたんだ健二。熱でもあるのかぁ?」

「大丈夫?健二君。」どよめく2人に冷静に答える。「熱なんかな

いし、大丈夫だよ。こうやって僕たちは毎日を過ごしてるけど・・・」

「うんうん」「幸せなのかな?パッと見幸せそうだけど、僕たちの生活

って決められてたり、監視されてないか?」「確かに。家の隅っこには

必ず監視カメラがあるし、今日行うこと、明日行うことってね。」

「そう思ってみれば、確かにそうね!」「それに対して僕は不安がある

んだ。」通りすがった校長が、「ならば、わしが意見を言おうか?」

え?校長が?「この太った姿でもわしはミスターDのプログラム担当

をしていたんじゃぞ。今でも力は衰えてはいない。」「つまり、ミス

ターDの全てを知ってるのか?」「あぁ。まずその全てを教えてやろう。」

「やったぁ!」3人が喜びだしたその時、「センターワールド住人No.

52829ヲ消去イタシマス。」と上空から音が。「あぁ。終わった。」

「え?何?」健二は嫌な予感がした。「ここからはお前達が謎を解くんだ!

そして、Dを止めろ!」と校長が早口で言う。「えっ」そして校長は、光の

クズとなって消えた。あまりにも一瞬の出来事に健二達は黙るしかなかった。

「No.52829ノ消去ガ完了シマシタ。残リノ人口ハ、99999ニンデス。」

 この音を聞いてから健二は、校長が言っていた全てを把握した。この世界は、

ミスターDによって操られている世界だと。少しでも身勝手な行動をした

場合、Dの手で消されてしまう。こんな世界で幸せになれるはずがない。

「なぁ広貴、桃香。いいことを思いついた。」「言わなくてもわかるぜ

健二。」「ミスターDを止めるのね!」「いやだから言わなくても・・・」

「エイエイオー!」「あの・・・」

 悲しいこともあったが、それが僕たちの決意を生んだ。さあ、作戦を考えるぞ。

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