偽勇者に騙されたパーティメンバーに、インタビューするという珍しい形式から始まる物語。ちなみに『レベル1の勇者が乗り込んで来たんだが』の続編となっているため、先にそちらを読んでからご覧いただくことをお勧めします。短いので、すぐに読むことができます。もし前作を読んでいたくても、もちろんこの物語は面白いのですが、作品の舞台裏が見えてくるので前作を読んでからの方が、より楽しめます。
偽勇者に騙されたメンバーのインタビューは、一人一人のキャラクターが立っていて、面白かったです。特に「勇者」の「ゆ」の字もききたくないという女性は偽勇者を「G」のみで言い表すなど、もはや偽勇者は詐欺師扱いと言ってもいいくらいです。オレオレ詐欺があるなら、勇者勇者詐欺もあるのではないかと思います。
前作の「レベル1の勇者」が、何故魔王の城にいるのかについては前作を参照していただくとして、相変わらず真面目な魔王と軽い「レベル1の勇者」との掛け合いは絶妙で、思わず笑いながら読んでしまいました。
楽しい作品ですので是非、ご一読ください。