第24話 連れていかれた場所
男性は今度こそ来た道を引き返す
道を曲がると
「イキ!!しっかりしろ!!意識を失うな!!」
ユウが声をかけていた
「まだ煩いハエがいた」
男性は気にくわないようだ
ユウに近付いていく
「煩いんだよ。僕は嫌いなんだ」
パチン
指を鳴らすと
ドッゴーン
ユウとイキが居た所が爆発した
ユウの声が聞こえなくなり、男性はまた歩き始める
が
「ルイを……放せ」
コウが行き先を塞ぐ
「まだ立ち上がれたのか…結構良いところに入ったと思ったんだけどなぁ」
「残念ながら、身体は頑丈なので」
とは言うものの服はボロボロで
所々血が出ている
「なら手加減しなくてもいいか」
パチン
男性はまた指を鳴らす
「!?貴方は…」
ドッゴーン
コウの言葉は最後まで言い終わる事なく爆発音にかき消される
「やっと帰れる」
男性が歩を進めると
ガシッ
足を掴まれる
「ルイ…を…はな………せ」
大怪我を負いながらも男性を止める
「邪魔」
力無い手は一蹴りされただけで離れてしまう
「ま…………て」
「じゃあね。リヒトさん」
「!?」
男性はそれだけ言うと歩いていく
コウは目を開いたまま手を伸ばした状態で動かない
まるでなにかに縛られてしまったようだ
「これは大変ですね」
「そうね。大変ね」
2人の少女の声が聞こえる
「それでは、オペを開始しましょう」
「そうね。そうしましょう」
その少女達はナース服を身に纏い、大きな鞄を背負っていた
「ただいま戻りましたー」
男性はヤル気なく挨拶する
「無事に持ってきてくれたかい??」
そこに中年男性が現れる
「言われた通り。この子は無傷です
あ、でも注射したから無傷ではないかぁ」
アハハ
と笑っている
「そのくらいどうってことないよ??私は君が無事に任務を行ってくれたことが何より嬉しいよ」
ニッコリと笑う
「そうですか…それでこの子どうしたらいいですか??」
「目が覚めるのを待つとしよう。そこのベッドにでも寝かせておいてくれ」
「わかりました。よいっしょっと」
男性はルビカーフィンを寝かせる
「連れて来たはいいですけど、この子これからどうするんですか??」
疑問に思った事を聞く
「君が知る必要はないよ」
「そうですか。まぁ抵抗されるとめんどうなので、通常よりも多い量を使いました
目覚めるのに少し時間がかかるかもしれません。じゃっ失礼します」
と質問に答えてもらえなかったが
特に興味ないのか伝えることだけ伝えると、どこかへ行ってしまった
「……やっと会えたね。君は変わらずキレイだ」
中年男性はルビカーフィンの腕に手をかざす
あっという間に腕輪が完成した
「やっと……始まるよ」
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