不安と衝動(若干胸糞表現あり?)
規則的に明かりが灯る階段をひたすらに下りていた。バスで移動していると偶然見つけたぼろぼろの建物、サーバルちゃんは「なんだか不気味なところだね...」と目に見えない恐怖を抱えていたけれど、僕の一押しで小さく頷き同じように階段を進む。ところどころ明かりが消えていたりするところはお互いに注意し合って、難なく進めた。しばらく進んでいると階段の途切れが見えた。
「なんだか暗いね...」
「...もう少し行ってみよう」
今度は長い廊下が一直線にある。扉がまばらにたてつけられていて、それの全てが開かなかった。二人分の足音が壁にぶつかっては戻ってくる。そして、最後には突き当たりまで来てしまった。
「ここで終わりかな...」
「見て!ここの扉...」
サーバルちゃんの指差す先には若干開いた扉。中からうっすらと明かりが見える。「行ってみよう」有無も言わさず扉に手をかけた。
中に広がっていた光景は無惨なもので、散らばった紙、倒れた棚、ちかちかと点滅する蛍光灯、既に機能していない変な機械は埃にまみれていた。フレンズの気配はなく、足元に落ちていた資料を手に取る。走り書きでかかれたそれは、お世辞にも読めるものではない。今度はファイルを拾った。訳の分からない数字と記号と文字の羅列。どんなに読んでも理解できなかった。
「なんて書いてあるの?」
サーバルちゃんが覗き込む。「あ!これフレンズみたい!」文の横にかなり簡略化されてはいるものの、明らかにフレンズのものである図が見えた。
「うーん...分からない、な......あれ」
ふと、視界が一瞬ぼやけると、文の左上からだんだん右に進んでいって、左に戻る。バスから見える景色みたいに文字が流れていく。
「もしかして、分かったの?」
サーバルちゃんの声が遠くに聞こえる。今まで一枚も開けなかった資料の束が捲られる。一枚、また一枚。じじっと時折音がする蛍光灯の他にぺらぺら紙を捲る音が重なり始めた。
「ねぇ、かばんちゃん?なにか言ってよ!」
声が籠っている。それと同時に目は文を上から下へと流れていく。横の絵はだんだん気にしなくなっていく。
資料を捲る度、絵をちらりと見る度、訳のわからない文章を一行読む度、紙を捲る速さは加速していった。心臓の動きが速くなっていって、遂に荒い呼吸が口から溢れた。
「ねぇ、かばんちゃん...」
足が次第に震えて、それでも資料を目から離さない。捲る手も震えて、ばさっとファイルが床に落ちた。ショート寸前だった僕の頭はブレーキが効かず未だにぐるぐる回っている。どくどくと心臓が波打つ音を背に視界が横に回転して見えた。
「なんで目が光ってるの?」
資料を拾い上げた。
□■□■□
かばんちゃんの野生解放はネットの様々なところで見かけます。銃を持っていたり、投擲技術があがっていたり、知識が増えてたり...でも、私が考察するかばんちゃんの野生解放は「好奇心」だと思います。
ヒトはどうやって知識を得るのでしょうか。私はヒトが「これを知りたい」と思ってから知識を得ると思います。でも、「願望はしないが、指示されて知ろうとする」こともあるかもしれません。しかし、指示されなかったらどうやって知るのでしょうか。やはり、「知りたい」という好奇心を持って知ろうとすると思います。
かばんちゃんもヒトも、知識がなければ道具の使い方がわかりません。銃も、使い方を知らなければただの鉄の塊。では、その知識はどこから?やはり、好奇心からだと思います。
ただ、これは私の考察です。決して他の人の考察を否定するわけではないのでそこを宜しくお願いします。
追記
タイトルが他の方の作品と似ていたので直しました...ごめんなさい!!
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