◆ミドル9◆ オーダーと人間
GM:エントゲーゲンは〈銃器〉150%でスナイパーライフルを使った遠隔攻撃をします。対象は中村羊夏です。
時吉:俺は〈特性能力〉でエントゲーゲンの武器を奪う。対人使用はしない。流石に人殺しにはなれねえよ。
GM:(コロコロ)……09、クリティカルです。
時吉:これは当たったな、くそっ(コロコロ)……42。成功はしたよ。
GM:あなたは武器を奪うことができます。ですが、引き金が引かれる方が早かった。銃弾は対象に向けて発射されてしまいます。
シシリー:では、彼女のそばで共闘しているのでカバーリングします。オーダーの確証が取れていない一般人として彼女を庇うわ。
GM:いいですよ。あなたは彼女が狙われていることを察知できているので判定は必要ありません。ダメージ出しますね(コロコロ)……重傷3点減らしておいてください。
シシリー:下の方で、苦痛に呻く声と「大丈夫ですかお嬢さん!? 危ないから私の後ろに下がっていなさい!」とあからさまな棒読みで叫ぶ声が聞こえます。
GM:戦場慣れしてるなあ……。では、被弾したシシリーさんを見て吐き捨てます。「ちっ、どいつもこいつも……」そしてスナイパーライフルを奪った時吉さんを睨みつけます。「どういう真似だ」
時吉:「お前こそ誰に向かって引き金を引いた。なぜ撃った」
GM:「言ったはずだ。
時吉:「警察の用語に捕獲という言葉はない! 警察が行うのは保護と確保だ! お前は警察だろうが!」
GM:「化け物は捕獲するもんだ」
時吉:「戦う意志を持つ者を化け物だと言うのなら、俺たちは全員化け物だ」
GM:「あの中村羊夏という未登録オーダーには、対人能力使用の疑いかかっている。放っておくのは危険なんだよ」
時吉:「ならなぜ先に撃った。確保はできないのか。任意の調査はしたのか。話は聞いたのか。聞かずに撃ったのか。ならばお前は畜生だ」
GM:「好きに言え」
時吉:「何の話も聞かずに襲ってくるのなら、あのネフィリムと何ら変わらん!」
GM:「
時吉:ギリッと歯を噛み締め、スナイパーライフルをビルの上から捨てるよ。そしてテレポートで下に戻る。
GM:中村羊夏に駆け寄るあなたを、一人残されたビルの3階から見下ろして呟きます。「こんな扱いを受けてもなお、誇りは捨てられないってか。因果な商売だな、警視殿」
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