◆ミドル7◆ 手負いの獣

シシリー:……もしかして、オープニングの通報も匿名?

GM:はい、匿名でした。

シシリー:ゴーストタウンなのに、なぜネフィリムの出現に気付く一般市民さん(仮)カッコカリがいるのかしらね不思議ね。

時吉:とりあえず向かおう。

シシリー:現場に着いたら、中村羊夏可愛そうな少女を探します。オーダー用手錠と自分のアサルトライフルが入っているケースを手に持ってね。

時吉:先に見つけないと。「なあ、手分けして探さないか?」

シシリー:「そんなこと許すはずがないでしょう?」

時吉:致し方なし。「くっついてくるんだったらしょうがないな」

GM:果たして中村羊夏はそこにいました。ネフィリムと対峙してはいるものの、時吉さんが拾った時とさほど変わらない様子で、立っているのがやっとです。

シシリー:「ほら。やっぱりいた」

時吉:「キジも鳴かずば……いや、追い込まれたか」

シシリー:「声をかけてあげれば?」

時吉:では彼女の真横に瞬時に現れ、武器を出して構えます。「……寝てろっつったろうが」

GM:羊夏は息も絶え絶えで、とても戦えるような状態ではありません。特性能力のコストは体力なので、力を使いすぎて体がボロボロなのです。

時吉:「どうして寝てなかった。後は何とかするから、お前が気にする必要はない」

GM(羊夏):「……今まで何もしてくれなかったじゃない……!」

時吉:……あぁ……。

GM:「今まで何度も、居住区まちにくる手前で気づいて止めてた! 何度も何度も通報したのに、なぜかわからないけど警察は来てくれなかった! おじさん警察の人なんでしょ!?」

時吉:「そうだ。だから来た。それが俺の仕事だからだ。ただ、お前の仕事じゃあない」

GM:「だって、ずっと待ってたのに……警察あなたを待っていたのに……来なかったじゃない」

時吉:「今来ただろ」

GM:「それじゃ遅いよ……どうしてもっと早く来てくれなかったの……!」

時吉:通報が届かなけりゃあ警察おれたちは動けない。だがそんな話、この子には関係ないもんな……。「……好きにしろ」とだけ言って、敵の方を見ようか。

シシリー:じゃあ、周りを〈捜索〉して、隠れているの人を探します。

GM:ならばこちらも振らなければなりませんね。対決判定になります。

シシリー:(コロコロ)……56。

GM:(コロコロ)……98!?

シシリー:私の勝ちね。

GM:ゴーストタウンの3階建てのビルの屋上からスナイパーライフルでこちらを狙っている、見覚えのある人影を発見します。

時吉:その距離だと別エリアだ。

GM:《空間歪曲時吉さん》なら行けますが。

シシリー:このことを時吉だけに教えるために、耳の無線を使います。「あそこのビルの3階。スナイパーライフルを構えてる」

時吉:(息を飲む)

シシリー:「早く。3、2、1」

時吉:離脱テレポート

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