◆ミドル5◆ 不可解なケース N
シシリー:じゃあ近場の警察署に行きます。
GM(署員):「お勤めご苦労さん。帰りかい?」
シシリー:「ちょっと気になることがあるから調べものをしたいんだ」
GM:「資料室ならその角を曲がってまっすぐ行った突き当たりだ」
シシリー:「ええ、知ってる。ありがとう」
時吉:「ネフィリムが出現する条件ってのは主に二つ。“軍事施設の存在”と“短期間に大量の人死に”だっけか。でもあそこはゴーストタウンだしなあ」
シシリー:「本来ああいうゴーストタウンというのは早々に取り壊されるものなんじゃないの?」
時吉:今は1998年だから、時代的にはバブル崩壊後か。「作る時には勢いがあっただろうけれど潰すのにだって金がかかる。誰も触りたがらないって話だろう」
シシリー:「ハコモノ行政ってやつ? 私日本に来てまだ十数年だからそういうのちょっとよくわかんない」
時吉:「これだから頭でっかちなお嬢さんてやつは」
シシリー:資料でも漁っていれば出てくるでしょ(コロコロ)……成功!
GM:あのゴーストタウンで軍事施設が作られていたり、短期間に大量の死亡者が発生したという事実はありません。隠蔽された形跡もありません。
シシリー:ですって。
時吉:今回の件に関しては、別で何か原因があるのか……?
シシリー:ネフィリムが出現する原因ってそもそも何なの?
GM:実は、特にこれと決まった原因はないのです。先程の2つの条件は傾向として挙げられるもので、何もないところに出現するケースもあります。
シシリー:「あらあら手詰まりかしらねえ困ったわねえ。明日の晩もまたあの場所にネフィリムが出るのかしらねえ。何か事情を知っている人から話を聞ければいいのだけれどこのまま何も分からなければ今夜はこの警察署に泊まりかしらねえまあ大変だわどうしましょう」
時吉:うーむ………………………………………………しばらく考え込んだ後に、「仕方ねえなあ……こっちへ来い」警察署から出る。
シシリー:うん。
時吉:パトカーに乗る。
シシリー:うん。
時吉:「今から言う方向へ行け」
シシリー:「分かったわ」
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