◆ミドル3◆ うそつき

時吉:中村羊夏……俺のコネクション相手か。「家はどこだ?」

GM:ゴーストタウンの外れ、ベッドタウンとして若干残っている住宅地を挙げます。

時吉:ふうむ…………ようし、せっかくだ! 《空間歪曲こんな能力》を取ってしまったんだもんな。一旦、能力で周波数をずらして通信状態を悪くしよう。

GM:おお……!

時吉:「わかった。そこの座標まで飛んでやろう」一旦行方不明になるかもしれんけど、無線の調子が悪かったってことで言い訳できる。空間転移で飛ぶよ。

GM:午後11時過ぎ、小さな住宅街は寝静まっている様子で、少女が告げた一軒家の二階の一部屋だけ明かりがついています。

時吉:「あれがお前さんの家かい?」

GM:コクリと力なく頷きます。

時吉:「お前さんは、自分の力がどんなもんなのか分かってんだな?」

GM:またコクリ、と。

時吉:「俺も、そういうもんだ」サングラスをずらしてあかい瞳を見せてやる。「だが、連れて行かれりゃあこういう生活が待っている。行きたくはないよな」

GM(羊夏)「……うん……だから隠れてたの」

時吉:「家に戻ってりゃあ大丈夫か?」

GM:「……でも、また行かなきゃ……みんなが殺されちゃう……」

時吉:「お前がやろうとしてんのが、あの化け物たちを倒すことだってんなら。だったら家で寝ていろ。俺がやってやる。俺はそのためにいるんだからな」

GM:光の消えかかった目であなたを見据えながら、「……うそつき」と言います。そして再び気絶します。

時吉:「……まいったねえ、まったく」中に入るつもりはなかったんだが、このまま放っておくわけにもいかないしな。彼女を部屋まで運びます。

GM:一室だけ明かりがついていた部屋が彼女の部屋です。起きて勉強しているふりをしていました。

時吉:自由に連絡が取り合える人間でもないので、そこらのノートにでも走り書きを残すよ。「『厄介事はおっさんに任せとけ』っと」んで、さっきのネフィリム出現現場まで戻ります。

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