◆ミドル2◆ 白亜の少女
シシリー:今いるのを全部倒したんだったら、残りのネフィリムを探しに行きます。
時吉:残りはどこにいるのかだけれど、「情報はねえのか?」
シシリー:この状態ではどうなんだろう……周りの様子を見渡すんだけど、戦闘している音とか聞こえますか?
GM:特にそういった音は聞こえませんね。
時吉:なら俺は犠牲者の捜索をしよう。
GM:〈捜索〉でも〈調査〉でも〈追跡〉でも、使えそうな技能で判定してください。
時吉:〈調査〉が一番高いな。せっかくなので能力を使ってみようか。「……ふむ。俺は上から見るよ」と言ってテレポートして、見晴らしがいいビルの上から〈調査〉するよ。こういうのでいい?
GM:素晴らしいですね。RPボーナスで+30%してください。
時吉:(コロコロ)……成功。
GM:ビル街の間を探していくと反応があります。生体反応が1つと、生体だったものの反応が20ですね。あなた方が先ほど交戦したリザードと同等種のネフィリムです。
時吉:死んでる?
GM:死んでます。その傍らに一人の少女が倒れています。息はあるもののぐったりとした様子で、動く気配はありません。
時吉:通信で訊くよ。「ネフィリムってのは共食いをするんだろうか?」
シシリー:「聞いたことがないわ」
時吉:「ここに、先に到着したオーダーは?」
シシリー:「私たちが最初のはずよ」
時吉:「先客がいたようだな。生体だったものが20、虫の息が1体だ」
シシリー:「その生き残ってる人を保護してあげて」
時吉:「……了解」
シシリー:通信を切ってから、車に戻ってオーダー捕獲用の手錠を持って行きます。
時吉:ほらみろ! だからいやなんだよ……!
GM:では、先に一人で近づいていく感じですかね?
時吉:うん、まあしょうがないよね。命令だし。
GM:近づいていくと、少女が1人倒れています。体は傷だらけで、その傷のあちこちから白い血が流れています。
時吉:「ビンゴ、か……」そばにリザードがいるんだよね?
GM:います。死んでいるのも分かります。
時吉:なら、このまま俺の能力で連れて行こう。あまり遠くでなくて、リザードの交戦範囲からは外れる場所まで。そうしとかんとな、いきなり連れて逃げるったって、地の果てまで追ってくるやつがいるからな。
シシリー:んふふ、ほんのり微笑みながら追いかけるよ。
GM:では、先ほど物見をしていたビルの屋上に移動しました。
時吉:意識を失っているなら、ペシペシと叩いて声をかけるよ。
GM:そうすると、少女はウッと呻いた後に、うわ言のようにつぶやきます。「……どうか連れて行かないでください、私はまだ……人間のままでいたい、だからお願い……」
時吉:「こいつはまいったな……嬢ちゃん、名前は?」
GM:「……
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