第2章8
「真妃…いつのまに近寄り違い
生徒会長(滝先輩)をてなづけたのよ…」
「えってなづけてないよ
滝君は可愛いくていい人だよ」
はにかんだように言う真妃
可愛いのか? と思う美子
「それじゃまた明日ね美子」
「また明日ね」
真妃を見送りながら 楽しそうならいいか と思う美子なのでした
その頃史也は…
「…やっと帰れる…って
ヤバイ急いで帰って
支度せんとバスの時間が…」
慌てて帰る史也なのでした
一方、真妃と滝は…
「すみません…買い物に
付き合ってもらっちゃって
その上荷物も持っていただいて…」
「いいって気にするな
暇だったし荷物持つのは
俺の中では当たり前だと
思ってるからさ」
爽やかな笑顔を見せる滝
そんな滝の笑顔に見とれて
カバンを落とした真妃
「ったく何やってんだよ…」
呆れたように笑う滝
「はぅ…」
恥ずかしくなって急いで
カバンを拾い上げ俯く真妃
しばらく沈黙が続き
何か喋らなきゃと思う二人
二人して沈黙を破るように
「滝君…付き合って下さい…」
「小山…付き合ってくれ…」
同時に言い二人とも
お互い見合わせ
再び沈黙が続き次第に
おかしくなったのか笑いだした
「フッ ハハハ」
「クス アハハ」
「クスクス アハハ ねぇ…
さっき言ってくれたのって…本当?」
「ハハハ そっちこそ
さっき言ったの本気か? …」
二人とも笑い過ぎで
お腹抱えながら問いかける
「本気だよやっと自分の
気持ちに気づいたんだ
最初はお兄さんって感じに
みてたけど…次第に
誰にもとられたくない
って思って側に居たいと思って
家に来てくれなくて
寂しいって思ってたらずっと
滝君の事ばかり考えてた
毎日ドキドキしてた…
好きなんだって自覚したの…」
思ってる事を吐きだす真妃
それを聞いて真っ赤になり無言の滝
「クス やっぱり滝君は
カッコイイけど可愛いよね
お茶目だしバカだし」
ニコッと微笑みながら言う真妃
「あ―もう…可愛いのはこや
…いや…真妃の方だろ…」
照れくさくて恥ずかしくて
真っ赤な顔を手で覆いながら
しゃがみ込む滝
「えっ…今なんて…」
「真妃って呼んだんだよ…
照れくさいんだんだよ…」
悪いか ってぼやく滝
「クスクス やっぱり
可愛い滝君…よし…
改めて言います
私と付き合ってくれますか?」
深呼吸して改めて言う真妃
「勿論 よろしくな真妃…
あ。そうだ 托巳 って
呼んでくれ今からは…」
「はい(ニコッ)托巳」
二人は、めでたく付き合いだしました
その後二人は時間がくるまで街をブラブラした
その頃史也やは支度もできて
バス停に向かっていた
「はぁ…今日で数年会えないと言うのに…
真妃は帰ってこないし…
敦巳は出かけたきりだし…
まあいいんだけど敦巳は…
ってアレ? 真妃だ ん? 誰だ?
隣に居る男…
距離があるからわからない」
イライラしながら
真妃の方に近づいてく史也
『あ。お兄ちゃんだ!! お~い』
史也を発見するやいなや
トテトテと走り出す真妃
「お兄ちゃん ちょうど
よかった(ニコッ)これから
お見送りしようと
バス停に向かってたんだ
それに紹介しょうと思ったから…(モジモジ)」
モジモジしながら言う真妃
「そうか…ってソイツは誰…ってお前…」
嬉しいはずなのに今は
イライラが勝ったらしい…
「(ニコッ)紹介します
つい先ほどお付き合いを
始めた滝 托巳君です」
はにかみながら言う真妃
「…改めてこれからも
宜しくお願いします史也さん」
「…めね―…認めねー…
俺は認めないからな!」
反対する史也
「ウゥ…お兄ちゃんのバカ!!
何でよ…お兄ちゃんなら
許してくれると思ったのに…
お兄ちゃんと仲良しだし…
もうお兄ちゃん何て知らないから
行こう托巳」
涙をいっぱい浮かべながら
滝を連れて走り去る真妃
「真妃…待てよ!! まき――!!」
ガクッと膝をつく史也
するとそこに…
「何やってんの? 史也兄…」
「(ビック)なんだ敦巳か…」
振り返ると敦巳と女の子
「こんにちは史也さん」
真妃追っかけてたら
敦巳に会いそしたらガックリしてる
史也を見つけたのだ
「こんにちは 美子ちゃん」
「史也兄…ガックリしてるのは
いいけどみっともないし…
それに、バスの時間はいいのか?」
「えっ…まだ30分はあるから大丈夫さ」
時計をみるとまだ少し余裕があるらしい
「余裕ぶってたら乗り遅れるよ? 多分」
敦巳がそう言うと史也は
おもむろに走ってバス停に向かった
「史也兄をからかうって楽しい」
クスクス笑う敦巳 でも
真妃の方がからかいやすいと思う敦巳
「仲良し兄弟だよね みてて楽しいし
さて行こうかバス亭に。
きっと、真妃はそこに居ると思うから」
「おぅ 行こうか山川さん」
山川(ヤマカワ)…美子の名字
ふたりはクスクス笑いながらも
急いでバス亭に向かった
それからなんだかんだで全員バス亭に揃った
「やっぱり居たね真妃」
真妃の居る方を指差して言う美子
「本当だ しかし史也兄
認めてやればいいのに…
真妃とタキちゃんのこと」
互いに好いてるなら何も口出しするきのない敦巳
「それわ少しムリな気がするよな…
史也さん、真妃の事、溺愛してるし…」
「史也兄、ちゅんと彼女いるのにな…」
「それってマジですか?」
「う…うん だって本人(史也兄)が
言ってたしこないだ」
史也と滝との会話を
たまたま聞いてしまったらしい
「…ア・ツ・ミ・くん?
ずいぶんとお喋りだね?」
低い声で囁くように敦巳の
背後から現れる史也
敦巳はビビってます
「さて俺はそそろ時間だから行くが…
俺に彼女がいるの戻ってくるまで
真妃には黙っといてくれよ2人とも!?」
「わかったよ 頑張れよ史也兄」
「わかりました内緒にしておきますね」
「助かる じゃな2人とも」
美子と敦巳は手をふって見送りした
「さて行くかな」
そう言って歩きだした史也
その頃真妃と滝は…
「もう…泣くなってば…」
なだめようとするが…ギロリと真妃に睨まれる滝
「ったく お前(真妃)も俺も意地っ張りだよな」
「ふっ…史也?!」
「タキ 真妃泣かしたらコロスよ」
そう滝の耳元で囁いた史也
滝はとりあえず認めてくれたんだと
思い少しホッとする
「…ハイ コレ」
ムクレ面ままカバンから
アメを取り出し史也に差した真妃
「[何故にアメ? (心の声)]
サンキュー真妃 じゃ行ってくるな
ちゃんと約束守れよ タキと仲良くやれよ」
そう言ってバスに乗り込む史也
真妃と滝は手をふって見送りした
「行ったな…付き合うの
認めてくれたし帰るとしますかね」
手をさしだす滝
「うん」
ニコッと笑顔をみせて
滝の手をとる真妃
手をつないだはいいが
照れくさくて無言の2人
そんな2人をからかおうと
タイミングをうかがってる二人組
「…ずいぶんと」
「…アツイ2人だな」
今だ と言わんばかりに茶化す敦巳と美子
「…待ちやがれお前等」
「…待ちなさいよあんた達」
同時に言う滝と真妃
2人はクスクス笑いながらも
敦巳と美子を追っかけた
楽しそうな4人
今後どうなっていくのでしょうかね…
お わ り
お兄ちゃん まきもの @fkm
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