第2章 6

家に到着するちょっと前に急にしんどいと言い出した真妃


家に着いた時にはフラフラしていた



「ただいま」


今にも倒れてしまいそうなくらいかほい声で言う真妃



「おかえり真妃姉…どした?」


心配そうな敦巳



「急にしんどくなったみたいなんだ」



「そっか…真妃姉風邪引いたのか? 顔赤いし…」



「う~ん…多分風邪かな…ポォーとするのとりあえずお風呂入ってから寝るから…」

フラフラしながら二階行く真妃



「大丈夫かな?」



「多分…大丈夫だろ…後で真妃の部屋に…」



ドザッ



「大丈夫でなさそうだなぁ…ちょっと行ってくる」


そう言って二階に行く敦巳



「…さてお粥と晩御飯作るかな…」



するとそこに…



ピーンポーン


ガチャ


「はい どちら…ってタキじゃん とりあえずリビングで待ってくれ」



そう言って滝をリビングに待たせ急いで晩御飯とお粥を作り始めた


その頃真妃はと言うと


「ウゥ~ごめんね あっくん」


階段のぼりきった時にはすでに限界で倒れ直後に敦巳が来て部屋まで連れて行ってくれたのだ



「気にするなよ姉弟だろ? 後でお粥持ってくるから今は大人しく寝てなよ」


そう言って真妃の部屋をでてリビングに行った敦巳


「よっ 敦巳」



「タキちゃんじゃんどうしたの?」



「ちょっと史也に用があってきたんだ」



「そうなんだ」



「待たせたなタキ あ。丁度よかった敦巳 真妃の部屋までこれ(お粥)持ってくれ」



「わかった」


敦巳は真妃の部屋に行き一緒にご飯食べてから真妃はそのまま寝て敦巳は風呂に入りに行き部屋に戻り寝た



「…史也どうだった? 成功したのか?」


結果が知りたくてきたらしい



「それながなぁ…失敗だった宇京と真妃が顔見知りだったんだ」



「そっか…」



「まあ次があるさ」


前向きな史也



「なぁ史也…次があるとか言ってるけどさ…本当はつくったフリしなくてもちゃんと彼女いるんだろ?」



「えっ…何でそれを…」



「本当に彼女いたんだな」


何で言わないんだと思う滝



「…あぁ確かに彼女はいるよ…6つ年上で21歳で社会人でしかも社長してるんだ…」


「だからといって隠す必要あるのか?」



「それはまだ俺が子供だから…彼女が高校生ならよかったんだ隠す必要など全くなかった…けど彼女は大人だから俺が大人になってから紹介するつもりでいたんだ…」



「そうだったのか…実はな史也の彼女と俺の姉が友達らしくてな…今日学校から帰ったら姉に"ねぇあんた(拓巳)の一個上で小山史也ってどんな子なの? ツレの彼氏なんだけどイケメンだって言うから写真見してって言ったらダメって言われちゃってさあんたに聞いてみたってわけよ でどんな子なわけ?"って聞かれたからさぁ」



「それで知ったのか…」


「あぁ しばらく隠しとけって言うなら黙っておくから」



「頼む今は秘密にしておいてくれ時期が来たらちゃんと話すから皆に」



「わかった」



「サンキュー タキ」



「いいってことさ 悪いことしたし…彼女つくれとかいろいろ言ったから…」



「いいんだよ (パチン) はいこの話は終わりだ さぁご飯食って泊まってけ」



史也と滝は仲良くご飯食べて泊まって翌日 真妃達と学校に行きました


数週間がたちいよいよ冬休み


今日は終業式だけで早く終わった



家に帰り直ぐに史也は真妃と敦巳をリビングによんだ



「話がある…俺は中学卒業したら通信制の高校に通いながら住み込みで働く事にした…通信制の高校を卒業したら海外に留学する予定だ」



「卒業したら何年か会えないの?」



今にも泣きそうな声で聞く真妃



「そう言うことになるかな…」



「夢を叶える為に住み込みで働いた後留学するんだろ? 史也兄」



「あぁ」



「真妃姉 史也兄の夢の為だから応援してやろうよな? 泣かずにさ」



優しい口調で言う敦巳



「グスン…うん わかった応援する」


とりあえず泣きやみ笑顔をみせる真妃



「ありがとうな…真妃 あ。約束しよっか?」


「何の約束するの? お兄ちゃん」



「俺が戻ってくるまで泣かずに真妃が居られたらとびっきりのケーキを作ってやる って言う約束」



「私、頑張って約束守る」



「おぅ それでこそ俺の妹だ」



真妃の髪をクシャクシャとする史也


そんな二人をみなが笑う敦巳



「あ。史也兄の居ない間俺と真妃姉だけになるのか…」



「あ。俺が居ない間は母方の叔母さんがたまに来るって言ってた」



「迷惑かけないようにしなくちゃだね」


敦巳はただ頷くだけだった


史也は大丈夫なのだろうか…と心配になっていた


次の日


真妃は美子と遊びに出かけていた



「さぁ めいっぱい遊ぶぞ!!」



「相変わらず元気ね真妃」


ちょっとついてけないかも と思う美子



服屋に行ったり映画みたりとで気がつけば夕方だった(16時ぐらい)



「楽しかった 映画は面白かったし」



「そうだね でも映画はちょっと退屈だったかな…」



時代劇ものの映画のどこが面白いのだろうと思う美子 でもタダ券だったのでもんくも言っても仕方ないとも思ってる美子



「ねぇ…美子…アレ…后君と中村先輩だよね?」



「どこ…あ。本当だ…」



真妃の指指す方向に楽しそうに笑う后と中村の姿があった



「あの二人…付き合ってるのかな?」



「かも知れないね…噂になってるぽいから…」



「そっか…失恋か」


余りショックを受けてるわけでもない様子の真妃



「まぁ…后君だけが男でないし…ね」


どう言っていいのかわからない美子



「そうだよね」


ニコっと笑う真妃



「真妃って何か変わったね 生徒会入ってから」



「そうなの?」



「うん 何か変わった」


上手く説明できない美子


真妃は首を傾げてたが何かおかしくなったらしく

あはは って笑ってる



そして二人は帰っていった



真妃は美子と途中で別れて直ぐくらいに近道しようと細い路地を行こうとした時に物凄い光景を見てしまい怖くなりダッシュして家に帰った


「ハァ…ハァ…怖かった…」


息を切らしながら帰って来た真妃



「どうた? 息切らして 何かあったのか真妃姉?」


心配そうに覗き込む敦巳



「あっくん…うわぁ~ん」


玄関にへたれこむ真妃



「とりあえず落ちつけ真妃姉」



深呼吸して呼吸整えてしゃべりだした真妃




回想中


「はぁ~楽しかった 少しショック受けたり…ん? 声がする…ケンカかな?」


恐る恐る覗いてみる真妃



「…付き合ってよ 好きなんだよ水城さん」


「イヤ アンタみたいなバカお断りよ」



「イヤな所言ってよ…ちゃんと直すから…付き合ってよ」



「イヤったらイヤなの アンタ何かよまだフミヤの方がマシよ!!」



[えっ?! フミヤってお兄ちゃんの事? (心の声)]


兄の史也の事だと思い更に近づいてみる真妃



「…アイツ(史也)のどこがいいんだよ? シスコンなのに!!」



「はぁ? ウザイわね 私はただアンタよりマシって言っただけ バカじゃないの?」


バシッ



「イッテェ 何すんだよ…水城さん」


水城という人にひっぱたかれたみたいだ



「ウザイからひっぱたいたの いい加減帰りたかったし サヨナラ 滝」


そう言ってそそくさと帰って行った水城



「クソッ」


バコッ


滝はどこかの店の看板を蹴り飛ばして何処かに消えていった



「えっ…滝君…」


驚きと恐怖でダッシュした真妃



回想終



「えっ?! タキちゃんが マジで…」


そら怖かったろうなと思う敦巳


すると



「俺が何だったって?」



「えっ?! タキちゃん」

「えっ?! 滝君」



「……とりあえずあがっていいか?」



「どっ…どうぞ」



ビクビクしながら言う真妃



「タキちゃんどうした…怖い顔してるけてるけど…」



「えっ? いや…何でもない考え事してただけだから…ちょっと小山借りてくぞ…」



「ほぇ…」


真妃は滝に引っ張られて二階に連れて行かされた

敦巳はムッとしながらもリビングに行った

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る