第4話
史也は片付けを終え話をするため真妃と敦巳の居るリビングに行った
「二人共ちょっといいか?」
真剣な顔つきで聞く史也
キャキャ ハハ……『何?』
二人はお喋りを止め史也をみた
「あのな…落ち着いて聞いてくれ…今日敦巳を呼んだのはたんに真妃の誕生日だからって訳ではないんだ…」
淡々と話しだす史也
真妃と敦巳は黙って史也の話しを聞いています
「…大事な話しをするために呼んだんだ
実は…敦巳は俺と真妃のイトコではなく…実の弟なんだ…」
史也がそう告げた
驚きの余り二人は固まっています
「驚くのも無理もないさ…でも事実なんだ…訳あって敦巳は父さんの妹夫婦に…つまりは俺等の叔母の家で面倒をみてもらうことになった…」
下向きかげんで話す史也
「…俺の母さんは本当の母さんじゃなかったんだ…やっと納得できたよ…」
まるで感づいていたかのような言い方をする敦巳
真妃は話についていけなくてポケポケしています
「敦巳…気づいてたのか?」
「なんとなくだけどな…よく母さんに"中学に入ったら面倒は史也にみてもらいな"とか"憎たらしい子供だね…本当フミコさんに似て"って言われてたから」
史也は敦巳の話しを聞いてそりゃ気付くわと思った
「…なんかよくわかんないけど…敦巳君は弟なんだよね…?」
理解できずクエスチョンマークを大量に浮かんでいるのが見えそうな感じの真妃
『……[理解出来てないんだやっぱり…まあ真妃だしな]そうだけど』
史也と敦巳は同じことを思いなおかつハモッた
「本当に? そうなんだ…」
なんだかガッカリしている真妃
「ガッカリしてるだ? 敦巳が弟なのは嫌か?」
「ガッカリしてるの? 俺が弟なのは嫌なの?」
ガッカリしてる真妃をみてまた同時に言った
「別に…ガッカリしてないよ」
ガッカリしてないと言いながらも声のトーンは低くかった
「ご飯食べてる時に言ったことが本当だとしてもまだしんみりする気か?」
しんみりなのを明るくしようとする史也
「えっ? …」
"じゃもし…明日からこの家で暮らすって言ったらどうする?"
史也の言った言葉を思い出した真妃は…一気に明るくなり
「…やった~本当に…キャハ嬉しい~」
一緒に暮らせることをしり嬉しくて飛び跳ねて喜ぶ真妃
真妃の喜ぶ姿をみて史也と敦巳はホッとした表情をしている
「今日はもう遅いから風呂はいったらさっさと寝ろよ二人共」
史也は真妃と敦巳に言い史也はテレビを見始めた
「ふぁ~い」
眠くてポケポケしながら風呂に入りに行く敦巳
「ふぁ~い…ってえっ? 敦巳君泊まってくの? ってことは今日からずっと一緒ってことなの?」
驚きつつニヤケ顔の真妃
「そうだけど? なぜ驚く? 時間的に遅いから帰すわけにも行かないだろ? 明日から暮らすのなら今日からでも変わりないだろ」
キョトンとしながら答える史也
「そりゃ…そうだけど…フフッ おやすみなさいお兄ちゃん」
ニヤケながら風呂に入りにいった真妃
(お風呂が二カ所もあったりする)
「…(ボソッ)それに叔母さん的には今日からの方が都合いいだろうし…さて俺も風呂入って寝るかな」
ボソッと誰にも聞かれないように呟き史也も風呂にいき寝た
翌日
「敦巳! 真妃! 起きろ遅刻するぞ!!」
史也の一声で慌ただしく二人は準備し学校に行く
「あ。真妃 今日も一人で帰り帰ってくれ家庭教の日だから」
史也は頭がいいので知り合いに頼まれ家庭教師をしているのだ
「うん…わかった」
しょんぼりする真妃
しょんぼりし過ぎてグッタリしてるまに気づけば放課後になっていた
「真妃? 真妃? もう放課後よ帰らないの?」
グッタリしてる真妃に話しかける美子
「うにゃ? はっ…もう放課後だ…」
美子に話しかけられ我にかえる真妃
「魂抜けてるみたいだったよ真妃…可愛いのに今日は間抜けに見えたよ…まあ一部の男子はメロメロだったけど…」
間抜け面なのにメロメロにするって凄いな真妃
「えっ…なんだか恥ずかしい…間抜け面だったなんて…」
真っ赤になる真妃
「クスクス 帰ろっか 今日はもうつーくん友達と帰っちゃったから一緒に帰ろ」
真妃は満面の笑みで頷き
「帰ろ 今日一人で帰る予定だったから」
二人は仲良く帰って行った
美子と別れた後昨日見かけた史也似の男の子とすれ違った
真妃はその男の子に見とれ前を見ていなくて…
ごつん
「いたた…」
電柱にぶつかったのだ
おでこをさすりながら小走りでその場を去った
[ウゥ~恥ずかしい今日は間抜け面だったみたいだし…帰りは電柱にぶつかるし…最悪]と心の中で思う真妃
ようやく帰宅した真妃
「…ただいま」
テンションの低い声で言う真妃
すると…
「お帰り真妃 遅かったな…何やってたんだ? 心配するだろ」
ちょっとピリピリした口調で出迎える敦巳
「うぐ…ごめんなさい…ってまだ19時も過ぎてないのに昨日とあんまり変わらないのにさ…」
ブツブツいいながらふてくされている真妃
「世の中物騒だし…真妃は天然だからな心配なんだよ…」
少しバカにした言い方をする敦巳
でも本当は[それに真妃は可愛いからな…(心の声)]って思っていて可愛いから心配らしいシスコンですからね
「天然違うよ…知らない人にホイホイついて行かないよ心配し過ぎだよ…」
「ハイハイ…服着替えといでよ真妃」
敦巳は拉致があかないと判断し真妃をあしらうように言った
「ぷぅ…」
ふてくされながら部屋にむかった真妃
そんなん真妃をみながら やれやれ って思う敦巳
真妃は普段着に着替えリビングに行った
(着替えてる間に機嫌はなおっている)
「あっくん晩御飯何しょうか? お腹空いたよ~」
「もう作ってあるよ晩御飯」
「えっ? 本当にあっくん作ってくれたの~にやぁ~ 久々に食べれるのねあっくんの手料理~ キャハ」
嬉しくてハシャグ真妃
「そんなに喜ぶことかよ…」
喜んでくれて嬉しいはずなのにあえて態度にしめさない敦巳
「うん」
満面の笑みで頷き
ガバッ
「ありがとうね(晩御飯)作ってくれて」
敦巳に抱き付き耳元で囁いてみる真妃(何気に敦巳からかってみる真妃)
「…」
クールな態度をとりたいのに硬直する敦巳
「クスクス やっぱり可愛いあっくん」
ご満悦の真妃
そんな真妃を見て反撃する意欲さえなくなり
「(ったく)ふぅ…さぁ早くご飯食べよ」
ニコっと笑みを見せる敦巳
「あ。あっくんの久々笑顔だ」
いいもの(敦巳の笑顔)みちゃった と言わんばかりにニマニマする真妃
「なっ…なんだよ…もう」
照れる敦巳
それを見てさらにニマニマする真妃
しばらく和気藹々な二人
それから楽しいひと時(食事やテレビなど)を過ごした(笑)
そうこうしてるまに22時になっていた(敦巳はすでに寝ています)
ガチャ
[ただいま…]
疲れきった史也の声
「あ。(兄ちゃん)帰ってきた」
いつもなら大喜びで史也に飛び付き甘えるのに何故か今日はテレビに夢中だ
「真妃…起きててくれたのか?」
嬉しくて泣きだす勢いの史也
「ううん…見たいドラマがあったから起きてただけだよ」 お帰り兄ちゃん
いつもと違って史也の顔を見ずテレビを見ながら言う真妃
「そっか…(ガックリ)[うん? 兄ちゃん? あれ? (心の声)]」ただいま
いつもと雰囲気の違いに戸惑う史也
「ふぁ~あ もう眠いから自分の部屋戻るね おやすみ兄ちゃん」
テレビを消しアグビをしながら部屋に行く真妃
今日はやっぱり何かが違う真妃
「あぁ…おっ…おやすみ…」
[やっぱりいつもと違う…何かつれない]
心の中でシクシク泣く史也
虚しくなり部屋に戻り寝た
その晩史也は夢を見ながらうなされるのでした
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