第50話 プロミネント王国を攻める
ロキソニ帝国は、名実共に消滅ました。
アイン皇帝は旧ロキソニ帝国を、ツベル第二帝都と命名し正城主にルナ姫を任命、本人は現在ゼンナ大陸神王国在住の為、ルナの母親マルアが代官を勤める事になりました。
ルナの母親は優秀な政務官ですが、2本角の為能力に見会わない、不遇な扱いを受けていました。
幸い1本角のルナが生まれ、何とか第一線に返り咲く事が出来たのでした。
魔人と呼ばれる種族の、トップに位置付けられている鬼族、その中でも角の数少ない者がより高貴とされ、何処にでもある差別が、ツベル大陸にもあるようです。
差別と言っても、能力の秀でた者に対する、上位の無能者のひがみが最もな理由です。
従って普通の魔人達には、上位下位の差別意識は殆ど無いそうです、ただし1本角の鬼人は高貴な者と畏怖されては居るそうです。
困った事ですが、神王国以外のゼンナ大陸にも、多少の差別意識は根強く残っています。
能力に見あった区別は、必要と思うのですが、不毛な差別は無くしたいものです。
ツベル第二帝都の復興に忙しい、アイン皇帝達の代わりに、次の問題国である、プロミネント王国を、平定する旨をアインに告げ、北に向けてゼンナ軍は進軍しました。
因みに、南に行くと良く似た名前のプレミネント教国が在るそうです。
プレミネント教国は、ワト神に対する信仰心の厚い国だそうで、安定した豊かな所と言う話です。
プロミネント王国までは、北に7日間の道程だそうですが、同盟軍として参戦した人員は、全員飛べる者を人選しました。
飛行速度が一番遅い、コボルト族のコボ達に合わせても、1日掛からず国境に到着です。
国境の警備は、厳重にされて居ます。
こちらに向けて、小型の砲が5門向けられています。
更に単発の、雷管銃を構えた兵が100人。
風に乗せた警告を告げます。
「我々はツベルゼンナ同盟軍、前衛隊である!!!」
「ロキソニ帝国は滅ぼした!!ロキソニ攻撃のプロミネント軍8000は全滅させた!!!」
「プロミネント王国に、無条件降伏を勧めに来た!!!」
警備兵は発泡で回答してきました。
私達は打ち合わせ通り、235人一斉に飛び立ちました。
「警備兵の諸君、返答は了解した!!」
「誤った判断を、悔やみながら死ね!!!」
爆裂彈5個投下で、国境警備隊は全滅しました。
巨大な城壁で守られた、プロミネント王国の王都が見えて来ました。
上空から、無駄な行為ですが、降伏を勧めます。
「プロミネント国王に告げる!!!」
「直ちに無条件降伏せよ!!!」
「30分の有余を与える、30分後黄色い旗が見えない場合、滅亡を覚悟しろ!!!」
30分経過、徹底交戦の様子。
「これから無差別攻撃を行う!!!」
「竜人航空隊出撃、魔法攻撃!!!」
「ラミア、アルケニー出撃、自由攻撃!!!」
最強57名が出撃しましたが、プロミネントはしぶとく粘っています。
埒が開かないので、新兵器ミサイルの使用を許可しました。
ミサイル用カタパルトが設置されました。
「これ以上の抵抗は、プロミネント王国完全消滅となる」
「これより新兵器、ミサイル攻撃を実施する!!速やかなる降伏を勧める!!!」
反応無し。
「ミサイル5基連続発射!!!」
強固に残った城をめがけ、ミサイルが飛び立ちました。
完全勝利のはず、なぜか、ワトさんの背中のナギが大泣きし出しました。
「!!危険が迫って居る!!!総員防御!!!!!」
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