第40話 人魚の島を救え!

 私は経験済みですが、魔神の称号が付いた時、能力が飛躍的に上がりました。

 ミメも闘神の称号が付いた事により凄く能力アップしています。


 飛ぶ速度が、私やワトさんが追い付け無い程、速く飛ぶようになりました。

 単純な戦闘に関してなら、私より強いでしょう。


 私達を守るように、先頭をミメが飛びます。


 ミメに追い付こうと、懸命に飛んで居たため、あっと言う間にカメ大島に到着して居ました。


 私達を迎えたのは、海岸線一面の人魚達、島には美男美女の集団!!

 その回りを飛び回る、妖精??


 降り立つ私達に「XXXXXX」

 ワトさん、人語スキルあげて!

「お待ちしておりました、カメ魔神様、ワト女神様、闘神ミメ様!!」


「あれ?何で私の事知ってるの?」

「闘神ミメって、私本人ですら、最近知った事なのに?」


「妖精が、色々教えてくれます。

 妖精は自ら、姿を現そうとしない限り、誰にも見えず気付かれる事もありません」


 巨人族エミールのステルスとは、全く違う能力で、隠れようとするのではなく、現れようとしない限り存在しないのです、妖精は。


「申し遅れました、私はマーメイド族の女王サリアと申します」


「え?普通の女性に見えますが、人魚の女王様なの?」

「はい、闘神ミメ様、私達陸棲と人魚達海棲、どちらもマーメイド族なのです、姿が少し違いますが、全く同じ種族です」


「もっと詳しくお話したいのですが、あまり猶予がありません!」


「カメ魔神様!!マーメイド族、全員忠誠を誓います!どうか、私達の危機をお救い下さい!!」


「忠誠を誓うと言われても、ポセイドン族の事もあるし、残念ながら信用出来ない!」


「当然ですよね・・・」

「」mでは、一方的ですが、話しますのでお聞き下さい!カメ魔神様が命名された、ここカメ大島一帯は、クラーケン族の養殖場なのです!養殖されて居るのは、私達マーメイド族です!!」


「間もなくクラーケン族が大挙して、収穫にやって来ます!!私達は、唯食べられるだけです!!!クラーケンから逃れるため、陸棲種の私達が進化したのです」


「絶滅は逃れますが、海棲種の多くは食べられてしまいます」

「食べられる?」

「恐らく食べられて居ると思います、連れ去られた人魚達は、二度と帰って来ません!」


「あぁ解った!!」

(ワトさん?)

(本当の事よ!)


「」mわかった!マーメイド族は、必ず助ける!!!安全のため、人魚達を一時的に陸に避難させる!陸棲マーメイドも手伝って!!」


「そう言う方法が有ったのですね!!流石魔神様!」


「ミメ、ワトさん、背負いと左右両手で一度に3人、人魚を空輸して!陸棲マーメイドは2人一組で1人の人魚を陸上げ!」


「時間との勝負です!!では、始めて下さい!!!」


 人魚はエラ呼吸ではなく、肺で呼吸しているそうで、陸に何時まで居ても大丈夫。

 ただ魚の尻尾では移動が出来ないだけ。


 夕方には人魚の空輸が全て終了しました。

 後はクラーケン族の襲来を待つのみ。


 深夜になり、沖合いがバシャバシャざわついています!

 来たようですね!!


「ワトさんは取り合えず見てるだけにして!殺すのは、話した後だよ!!!」


 ミメ!クラーケンを手当たりしだい収納して!!潜られると厄介!見えてるクラーケンを全て収納する事!収納が終わったら、そのまま朝を待ちます」


 ミメの収納はコピー品ですが、未だに収納限界が分かりません。

 私の収納のように無限では無いのですが、限界が無いかのように収納出来ます。



 海上をミメと飛んで居るのですが、全然見えません!

 取り合えず音を便りに、海面が騒がしい所を収納して回りました。

 ミメは、獣人の鋭い感覚で、私より巧みに収納しているようです。


 結局収納は、朝まで掛かりました。


 ジジイに徹夜はきつい!!!

 途中何匹か、弾みで収納解体してしまったようです。

 よく覚えていません。

 解体してしまったクラーケンさん、ゴメンナサイ!!


 朝一体のクラーケンを、収納から出して見ました。

 上半身は、人魚の擬態なのか、美しい女性の姿です。

 下半身は長さ6m位のイカ足です。

 人形の口は発声器官で、飲み食いの口はイカ足の付け根!


 人語スキルを与え、会話を試みましたが、ぷるぷる震え脅えるのみで、会話になりません。

 もう一体出して人語スキル与えました。

 やっぱり会話にならず、2体絡み合って、ぷるぷる震えるだけです。


 マーメイド族サリアは「今までの恨みから皆殺しにして!!」と言いますが、絶滅は迷う所です。


 収納内は時間が止まって居ます、じっくり相談して処分を決める事にします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る