第39話 神の審判
威圧で無く、唯の闘気にあてられただけ、村長達は直ぐに復活しました。
110人程集まった村長の内、30人程がひれ伏し、20人がギラギラ反抗的な目、残り60人が武器を持って、ミメに襲い掛かります。
「じいちゃん、ワト様、任せて!」
もとより、ミメに任せるつもりでした。
「殺すなよ!」
「しっかり手加減するよ!」
ゆっくり過ぎて、あくびが出そうね!
一番手、いらっしゃい!
構えた石のナイフ、摘まんで粉々に握り潰し!
次の石の槍、左手に当たってパサッと消え去りました。
待ってるのつまんない!
こっちから行くよ!
加速も使って無いのに、何よこれ?
これで戦って居るつもり?
速さが驚異の60000です。
加速しなくても、移動中のミメが認識出来る訳ありません。
粗方武器は握り潰したようね!
「ワッバケモノメ!!」
「私は闘神ミメ!バケモノとは無礼であろう!」
「お前達が弱過ぎるのだ!!」
「私はネコ族の獣神、お魚は大好物!1人残らず、食ってやろうか!!!」
ミメ、相手が弱過ぎて、闘うの馬鹿らしくなったよう。
でも、食べるって冗談だよね?ミメコワイ!!
「神に逆らった、報いを受けろ!!」
面倒になったようで、最大威圧を発動したようです。
ようです、と言ったのは、威圧で60人の魚人を吹き飛ばす事が出来る物か?
ミメが、竜より強く成ってるのは知ってたけど、威圧で60人吹き飛ばすって、凄過ぎです。
今、村長達と村民全員、200人以上集まって居ます。
全員の前で、ワトさんが演説して居ます。
「魚人ども、よく聞け!そして考えろ!!
お前達のトール神は、1億年前災いの神として、我々神々に討伐された!
今この世界は、私ワト神が管理しておる!
神々の取り決めにより、前神の遺物は消し去って良い事になっている!!
お前達を消していないのは、私の温情である!
改めて聞く!
巨人族エミールのように、私を崇め発展に協力するか!
1億年掛けて退化し、海を泳ぐ事も出来ない、出来損ないの魚のままで居るか!
よく考えろ!!!
心は決まったか!!
此より神の審判を発動する!!!」
❰・・・不要な遺物消えよ!!❱
220人いた魚人達、50人しか残りませんでした。
村長だった者達は5人しか残って居ません。
レドンの息の掛かっていた所が、不穏分子が多かったようです。
5人の村長に、代表統治者を選出させている間に、ミメとワトさんと島中回り、同じように説明し、審判を下して行きました。
レドンの村から遠い程、協力者が増えて結果は、5千人の魚人達が協力者になりました。
全滅村はありませんが、レドンの近辺の村では、1人とか2人しか残らなかった所がありました。
ワトさん、ゼンナ正教の時と同じく、疑わしきは罰する、厳し目判断をしたようです。
私としてもミメ大島、鉱物資源の宝庫、憂いは残って欲しくありませんが親兄弟を、大切な相手を消された魚人達が居るはず!
あの時は神を崇め、協力するつもりでも遺恨が残って気持ちが変わり、後々トラブル起こらなければ良いが・・・。
村民5人以下になった村は廃村にして、その住民は神殿の神官に任命、神殿を守り運営するよう指示しておきました。
話して見ると、思った通り金属の存在を魚人達は知りませんでした。
意外な事に。
「我々漁師は皆泳げます」
「レドンが泳げないので水泳禁止されていただけです」
「おまけに、入水税、泳ぐので無く、漁のため海に浸かると税金を取られました」
1千年のレドンの統治の為発展が阻害されて居たようです。
「本日を持って遊泳は自由!漁を
大盤振る舞いでオリハルコン製の銛をコピーして配りました。
始めて見る金属製の銛を、嬉しそうに受け取って居ました。
木こり達はもっと大喜びしてました。
石の斧しか知らない魚人達、鉄の斧は切れ過ぎて倒す木が無くなったそうです。
する仕事が無くなった魚人達には、ツルハシとスコップを渡し、金鉱脈銀鉱脈の鉱石採取に励んでもらいます。
ワトさんに頼み、タツノ男爵領のボーキサイト、アルミ製錬職人の巨人と、アロ村とロニ村の銅と鉄の製錬職人の移住希望者の募集をして来てもらいました。
ワトさんの神力、瞬間移動便利です。
さて、取り合えずやることは済んだ。
気になっていたクラーケン族に合うとしますか。
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