第37話 ミメ大島の魚人

「XXXXX」

「何言ってんだか分からねぇ!」

「OXOXOX」

(まてよ!トール神の末裔・・・)

「そうだ!神なら、チャット!!」

「オマデ、ナニモド!」

「デコガラキダ?」


(よっしゃー!大体分かる!!)


「私はカメ魔神!

 此方におわすは、今のこの世界の神、ワト女神である!

 その方ら、頭が高い!!」


 と、同時に全身発光、銀色に輝きます。

 ワトさんも、訳分からないながら、私に合わせ神力開放!

 黄金に輝きます。


「ヒッ!ヒエ~~~!!」

「ガミダマ!オヨロジオ~~」

「ナンマンダブ、ナンマンダブ!」

「ホーレンギョ、ホーレンギョ!」


 魚人3人は、ひれ伏し、手を合わせて拝んで居ます。


「カメさん凄い!私でも分からないのに、会話出来てる!!」

「じいちゃん凄い!ペケチョンペケチョン言ってるだけなのに、其れが魚人語なの?」


 どんな神とでも、会話が出来る、地球神の加護「チャット」だよ。

「そう言われてみると、巨人族とも普通に話してたね!」


「カメさん凄い!ついに神を超えた!」


 そんなに誉められると・・・。

(チートと勘違いして、貰ったチャット、意外に役にたつ!)


「ガミダマダチ」

「オドダ、ナニズレバイイダ?」


「ワトさん通訳すると、

『神様達、オレら何すれば良いですか?』

 と、言ってる」


「そうね、村に案内しなさい、と言って」


「平伏はもう良い、許すのでお前達の村に案内しなさい!

 1人走って帰り、神が訪問すると、告げなさい!」



 期待して、待って居るであろう魚人達のために、私もワトさんも光輝いて訪問します。

 ミメも上半身だけですが、生活魔法光で、白く輝いて居ます。

 少し恥ずかしそうですが。


 魚人達は平伏して、迎えてくれて居ます。


「村長、これで全員か?」

「バイ!ズベテギデマズ!」

「お前の名は?」

「ゾンチョノ、レドンダス」

(レドンダス?レドンです?分かり難いな!)


(ワトさん、全員に人語のスキルあげてくれる?)

「そうね!その手があった!」

(村民に説明するから、合図したらお願い)


「皆の者、会話が普通に出来る、神の加護を授ける!ありがたく受け取れ!」

(ワトさん、お願い!)


 100人程の魚人達が、一瞬輝きます。


「此で普通に話せるであろう!」


「は?これは素晴らしい!」

「神様、お願いがあります、お聞き願えますでしょうか?」


「言ってみなさい、聞くだけは聞こう」


「は!私達美しいポセイドン族を妬み、醜いクラーケン族がチョッカイ掛けて来る事我慢なりません!」


「ちょっと待て!平目顔の魚人の何処が美しいだ?」


 魚人達の風貌は、クトール神話に出てくる、インスマウスだったか?

 悪夢に出てくるような、不気味な顔をしています。


「クラーケン族と戦争でもして居るのか?」

「戦争はしておりません」「奴等クラーケン族は海を我が物顔で泳ぐのです!」


「?海を泳ぐ?その位!お前達ポセイドン族も海で泳ぐだろう?」

「神様無茶言わないで下さい!」

「海などに浸かれば、溺れ死にます!」


 ・・・魚のくせに溺れ死ぬ?

 1億年掛けた、退化かよ!


「クラーケン族に会って来る、住処を教えてくれ、海の中か?」

「あの方向にある島に住んで居ります」


 彼方はたしかカメ大島・・・。


「美しいポセイドン族達、因みにお前達に私の姿はどう見えてる?」

「其は・・・魔神様らしい醜く恐ろしいお姿です!」

「み、醜い?ガックリ!!」

 何か馬鹿らしくなって来た、凄い鉱物資源が無ければ、ホッポリたいよ!

 せめて、クラーケン族がまともでありますように!

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