第29話 カメ魔神とワト女神
王宮からの帰り、味噌や必要な物の購入を済ませ、帰路ゼンナ大橋が見えて来ました。
橋の手前に、無気味な大男と20人程の、フード付のマントで容姿を隠す集団が道をふさいで居ます。
大男が、耳障りな声で宣言してます。
「貴様らを、邪悪と大聖者様が、判断された」
「魔爺とやら、素直に討伐を受けよ!そこの女、女神を騙る大悪人と、判断された。産まれた事を後悔させて、火炙りの刑に処す!!」
「我等異端審問官の名において、刑を実行する!!」
ワトさんが面白そうに言います。
「お前達の信仰している神は誰か?」
何気無い問い掛けですが、流石にワトさん。
荘厳で、威厳に満ちた声が、応えずに居れない、気持ちにさせられます。
「ぐへっ?我等が崇める御方は唯1人、教祖様の大聖者様のみ!」
「ほう?面白い事を申すな!神でなく、貧相な人間を崇めるとは、笑止!」
「女!無礼であろう、もう生かせて居れん!!ぶっ殺して、裸に剥いて、晒し者にしてやる!!!」
ワトさん吹き出しながら「カメさん、貧弱な人間風情が、神を殺せる気で居るような?どう対処しますか?」
ワトさんは黄金に光輝く神体に戻ります。
賊共は、ワトさんの神々しさに、すくみ震えています。
私もワトさんに、無礼な暴言を吐いた、異端審問官と名乗る賊共を許せず最大威圧を放ちました。
唯其だけで、賊共全員が気絶して居ます。
「カメさん、愚か者共懲らしめに行きますか!」
ワトさん、悪戯っ子みたいな笑顔です。
賊共を、手早く縛り、首縄で数珠繋ぎにして、
「皆は先に帰ってくれ」
「帰って、私の代わりに事を進めていて欲しい!」
「私とワトさんは、ゼンナ正教なる邪教を壊滅させて帰る、期間は2日も掛からないと思う」
王宮に首縄の賊共を追い立て、ワトさんと向かいます。
1つの教団を潰すのです、一応王に宣言してから、行った方が問題起きにくいでしょう。
ワトさんは、先程の出来事を、神パワーで再現VTR放映し王に見せました。
王はこれ程までに、腐った教団になってしまったか!
と呆れて居ます。
邪教消滅させる旨を告げ、神の裁きに王とは言え、人である私に言える事は無い。
自由に処分して良いと了解を貰います。
賊共を、追い立てゼンナ正教に向かいます。
黄金に光輝く、ワトさんを見た住民が
口々に「女神様だ!」「ワト神様だわ!」
あっと言う間に、大集団になり後を付いて来ます。
向かう先が、ゼンナ正教とわかり、大勢が神殿を取り巻き、何が起きるか固唾を飲んで居ます。
先程の王に見せた、VTRを大画面空中放映始めます。
見上げる人々達は口々に、罰当たり共と非難しています。
「神を崇めず、ひひ爺を崇める邪教集団!カメさんと私ワト神が、神罰を与えに来た!心して裁きを受けよ!」
念話チャットでワトさんが話掛けます。
(カメさん、神殿と中の物人間以外全て収納して!)
(派手な見世物にしましょ!!)
私もノリノリ!
生活魔法光を、最大パワー全身から放出、眩しく光輝く身体になり
見てくれだけは、ワトさんよりも神様っぽくなって居ます。
両腕を大きく広げ(収納と思いながら)口では「神罰、発動!」
衆目の面前、忽然と大神殿が消滅!
残されたのは、大聖者と名乗る老人と数100人の神官?
老人は数人の裸の美女達を抱いて居て、下半身はスッポンポン!
シナシナ、チ⭕ポ丸出しの情けない姿。
人々から驚きの声が上がります!
(何に対しての驚き?酷い姿晒して!あのじじいめ、パフォーマンスだいなし)
私は銀色に輝き、ワトさんは黄金に輝く。
同じような輝きでも、ワトさんの輝きは、抑えていた神力が溢れ出た物、私の輝きは、ほぼ無尽蔵の魔力で維持してるだけの生活魔法
見てくれの現象は同じでも、実質は大違いです。
人外行為とすれば、私のやってる事も人には出来ない事ですが。
ワトさんが前に進み、手の1振りで、異端審問官とやら21人が、吹き消した如く消滅!
「悪の実行部隊、魂もろとも消滅させました」
「私のワト界に、不要な汚れ未来永劫二度と現れる事は有りません」
「さて、そこの邪教の元締め!消滅は一番最後にしてやる!恐怖におののきながら、己の罪を悔いろ!!」
残りの教徒達を睨み!
「神の目は誤魔化せん!悪に加担した者消えろ!」
たった1人の女性しか残りませんでした。
「女、そなたは罪無き事が判明した!行く所が無いのなら、侯爵領に訪れよ!」
「さて、悪の親玉、次の神殿に行くぞ!」
下半身丸出しのじじいの、首根っこを掴みワトさんは、私と手を繋ぎ楽しそうに転移しました。
ガルバニ町、アボガ町、ガドロ町、南ゼンナ市、ガレロ村、リレオ町、カル村、ルバ村、ロニ村。
衆目の面前、銀色に光輝く私が神殿を消滅(収納)して、黄金に輝くワトさんが、罪人を魂もろとも消滅!
順に繰返し、計10箇所のゼンナ正教を消滅させました。
許しを乞うとか、言い逃れは人対人だから出来る事、神の光圧の前では怖れおののき、唯振るえるのみ。
誠に悔い改めていた人が居たなら、その人は消滅を免れて居たことでしょう。
一大パフォーマンス、神罰ショーは修了しました。
私の悪ふざけの結果、ちまたでは、カメ魔神とワト女神、二柱の神々と成っていました。
人々に与えた衝撃、インパクトの問題みたいで、人を消滅させたワト神より、巨大な神殿を消滅させた私の方が、恐ろしい神、魔神と見られたようです。
正しく生きないと、魂の消滅、未来永劫復活無しの完全消滅!
信仰心は、神罰の恐怖と共に、増して行きました。
それから、数日経った早朝
王都から遠く離れた、ツルタ市まで凄まじい轟音が響いて来ました。
「ゼンナ王都、西海岸に黒船艦隊10艘が現る、王都に向けて今砲撃中!!」
王都在住の、竜族から
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