第23話 じいちゃんの侯爵領

 開拓に取り組んで、あっと言う間に1年が過ぎました。


 ゼンナ街道は、侯爵領内を通る形に成りました。


 大森林から、たまに出て来る魔獣防衛を目的に、北から順に、侯爵領ゴン町、同じくララア町、ケイト町、ゼンナ大橋寄りに、コポ町が出来ました。

 各町の西には、田畑と村が付随するように連なり、全ての道は侯爵領ツルタ市に繋がります。


 そうそう!あの最初の町、ガドロ町が、侯爵領に取り込まれました。


 私の事を良く知ってくれていた、リムさん其に、ゴツい顔の買い取り窓口のオジサン、実はギルドマスターだったそうで、ギルマスのゼムルさんリムさんの嘆願によりガドロ騎士爵が動き、私に調敬訪問して来ました。


 ガドロ町を、侯爵領ガドロ町に取り入れて貰いたいと、懇願され快く聞き入れる事にしました。


 国王に、私の思うよう自由にして良い、の御墨付きを貰って居るので問題無いでしょ。


 私が去ってから不景気で、それで無くても最下位の冒険者ギルドで不景気、肩身の狭い思いをして来たようです。


 侯爵領になって、ガドロさん以上にゼムルさんが喜んでいたとか。


 私の滞在中、私の狩りのお陰で好景気だったそうで、あの夢よもう一度と、冒険者指導育成を私の都合に会わせるので、是非御願いします!と願われて、この世界に突然やって来て、凄くお世話になったギルドです、自信は無いが嫌は有りません。


 侯爵領主要道路は、全て4車線にしました。

 中央2車線は加速移動用です。

 人も馬車も左側通行にしました。


 今のゴン町から、北東に向けガドロ町まで一直線に大森林街道が出来ています。

 以前ゴンの村に向かい、木々を薙ぎ倒し吹き飛ばして、通った処を利用したものです。

 帰りに持ち帰った木材は、村作りに大いに役立ちました。




 週1回、昼から指導する、今日は初日です。

 え?この世界の1週間、1年は何日かって?


 私に、都合の良いように変えたって、ワトさんが言ってたっけ。


 ゼンナ大陸が、思ったより小さい事が、走り回ってる内に気付いて聞いた事が有ります。

 ワトさん、この惑星地球の4分の1位しかないよ!

 大気を保持する質量不足してる!


 カメさん!そんな物理法則、学者でも無い、70近いお年寄りに、解る訳無いでしょ!


 いや、私が不思議に思う位でしょ、誰だって思うよ!


 お年寄りって、カメさんじゃ無いよ。

 このお話書いてる人よ!


 難しい事を言ってると、矛盾に気付いて

「もう止めた!」って

 お話終わっちゃうよ!


 内緒ね、ファンタジーだから良いの!



 なんて話で、何も考えない事にしました。

 1年360日、1月から12月まで、全て30日、1週間は7日です。

 うるう年も大の月も在りません!



 ガドロ町、冒険者ギルドに入ると、100人を越える冒険者達に、大歓迎で迎えられました。


 先に出向いた、従者3人も指導補助員として、待っていました。

 5人の従者は、LV上げの特訓で、全員40越えになって居ます。

 人族の中では無双レベルです!


 今回の指導対象者はLV2~LV7位の本当に初心者です。

 ゼムルさんでLV12でした。


 彼らを上級以上の、LV30にするのが目的です。

 参加者は女性も多く、リムさんや、月の宿でお世話になった娘さんも居ます。


 私は、21人の女性参加者を受け持ちました。

 残り90名程を、従者3人に振り分けました。


 狩りは簡単です、ムクやホーンラビットに威圧を向け、動けなくした状態に、皆で斬り掛かる!


 酷いズルみたいですが、人族は弱過ぎです。

 強制レベル上げして、最低LV30位に成らないと、狩り処か魔獣に狩られます。


 18刻で暗くなるので、17刻で終了にします。

 各自LVを見てもらうと、初日なのに、LV15~LV18に上がっていました。

 旧冒険者ギルドで言うと、全員既に上級冒険者になって居ます。


 ムク32羽、ホーンラビット15羽の収穫でした。

 1人あたり1万ゼン越える収入です。

 端数はギルド収入と言う事になり、端数でも1万6千ゼン。

 3組で合わせて35000ゼンのギルド収入でした。


 思いがけ無い高額収入に全員大喜びでした。

 色んな意味でギルマスのゼムルさんも大喜びです。


 LV20を越えた人が3人居て、お祝いに収納アイテムを授与しました。

 授与された人の中に、ゼムルさんも居ました。



 そんなLV上げ狩りを半年程続け、今では侯爵領内の冒険者は、人族ではバケモノ扱いのLV40以上に、中にはLV50を越えた人も居て、凄い事に成って居ます。


 LV50越えの中にゼムルさん、其にリムさん宿屋のカリラさんも入って居ました。

 ゼムルさん、リムさん、カリラさんには、お祝いに加速を贈って置きました。




 順調に発展して行く私の領地


 そんなある日、加速したララアからの一報が!

「此方に竜が飛んで来てるのじゃ!!」



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