第13話 じいちゃんアルケニーの女王も仲間!
ララアのお陰で、安全に野営ができました。
昨夜は、コカトリスの焼き肉、野菜も焼いて、塩をパラパラ、それだけですがララアも満足の夕食でした。
素材が美味いのか、塩だけで本当に美味い!
冒険者達にはミメ達が配っていました。
偉そうにするようなら、何か言ってやろうと見てると、冒険者達笑顔で礼を言ってた。
今朝は、待望の精米完了。
生活魔法便利です!
お米を洗い、素早くとぎます。
土鍋に入れて、水は中指第2関節。
始めチョロチョロ中パッパ、火を遠ざけて蒸らします。
うん!良い炊き加減、少しのお焦げも美味しそう!
美味しいご飯にゃおかずは要らん‼
白菜人参玉ねぎの入ったコカトリスのガラスープ。
皆早く起きて来ないかな!少し味聞き!うまぁい!
8分突きご飯最高!
少しガッカリ、皆には違いが分からないみたい不思議。
こんなに美味しいのに。
でも、じいちゃん負けない!ひたすら精米するんだもん!
(カメさん、自棄になってない?)
(あっワトさん、ララア仲間にできたよ!)
(さすがカメさんと思いながら見てたよ!)
(それから、コピーでズルしてごめん)
(良いわよ自由に何でもして、カメさんなら安心)
かたずけ収納して出発!もたもたしてたら、魔人奴隷が危ない!
どうしても主殿と行くのじゃと、言い張るララアに先導してもらい先を急ぎます。
冒険者達は恐れて少し後を着いて来ています。
以前は苦戦していたコカトリスを、ミメ達が軽く倒して居ます。
オークなど瞬殺です。
収納容量が分からないので倒した人が収納するように、言っておきました。
今の所、楽々収納できて居るようです。
ララアが恐いのか魔物がほとんど出てきません。
時間がもったいないので、昼食は抜き、小休止のとき朝作っておいたお握りを配ります1人2個ずつ。
冒険者達は知らない!
私あまり怒らないが、本気で怒るとしつこい!
弱い奴は、其なりに謙虚でないと。
ま、自分達は強いつもりで居るので、余計始末が悪い!
(カメさん押さえて、そんなに意地悪しないの)
(人の関係はウエンウエンでないと)
(カメさん泣いてどうする、ウインウインでしょ)
(無理に若者ぶらず、損得無しとか、ギブ&テイクとか言って)
(・・・・・・)
急いだお陰で、後半日で森を出る所まで来ました。
野営に良さそうな場所を見つけました。
何故かララアが緊張しています。
「ララアどうした?」「主殿蜘蛛女じゃ!」
「蛇、我が領土に何ゆえ進入するぞね!」
声の方を見上げると、大木の枝から蜘蛛足の美女が見下ろしています。
じいちゃんは、不気味とは少しも思わず、金色に輝く髪をなびかせて、さっそうと立つ姿には神々しささえ感じました。
「アルケニーさんごめんなさい!荒らす積もりはありません」
「ララアは道案内をしてくれてるだけです」
「人間、蛇女を呼び捨てとは、そなたは何者ぞね?」
「私はカメ、ララアの友人です!」
「なんと?人間と蛇が友人とな?嘘はついて無いぞね!」
「カメは我らわの主殿じゃ!」
「主殿?蛇女がそのような事申すとは!」
「我らわは、主殿に挑み完敗したのじゃ、それで惚れてしもうた!」
「蛇、色ボケかや?にしても、蛇は強かろう!」
「人間、カメと申したな、そなた我とも闘え!」
「はぁ・・・やっぱり、こうなったか・・・」
「そなたが名乗って我が名乗らぬのは礼儀に叶わぬ、我はアルケニーの女王ケイトなり」
「ケイトさんですか、良い名前ですね」
「ベンチャラ申すでない!」
「いや、本当にそう思っただけで、美しい貴女にぴったりの名だと」
「我を美しいとな?本気で申しておるか?」
「大真面目で言ってます、ララアも美女ですがケイトさんも負けず美女です」
「本気のようぞね、我をそのようにほめるおのこ初ぞね・・・気に入った」
「争いはやめぞね」
「我は、蛇には対抗意識を持っておる」
「我もカメ殿を主と呼ぶ事にする」
「良かった!ケイトとも友達に成れた」
「!おぉ主殿にケイトと呼ばれると、身震いがする!身体が熱くなって来るぞね」
何かケイトが
「主殿蜘蛛女など放って置いて、我らわと子作りするのじゃ!」
「蛇、何と申す!我の方が先に子を授けてもらうぞね!」
「蜘蛛女、我らわの方が先に主殿に認めてもらったのじゃ!」
「・・・そなたの申すは事道理ぞね、蛇の次で良い、どちらにしても主殿に子を授けてもらう!」
「ワトさん!どうしよう!」
(カメさんモテモテなの!)
「ちょっと待って主殿、ワトさんとはワト神様のことかえ?」
「主殿どういうことじゃ?ワト神様がどうされたのじゃ?」
話の流れで、亜人の言葉でワトさんに話しかけていたようです。
「ワトさん、女神様とはチャット友達なんです」
「主殿は神様と友達なのかえ?」
「主殿はヤッパリ凄いお方なのじゃ!」
予想外の事に2人は固まって居ます。
「じいちゃん何がどうなってるニャ」
「じいちゃん何か恐い事になってない?」
「ある意味恐い、シッチャカメッチャカになってる、ミメやホミ達の神様ってワト神なの?」
「そうニャ」
「そうだよ」
「私はワトさんと友達なんだよ、その事がラミアのララアとアルケニーのケイトにバレて、今2人固まってる」
「えぇーーっ!」
「ニャニーーッ!」
「じいちゃんは神様と友達ニャの?」
「じいちゃんは神様と友達なの!」
「ホミとキサの檻の前で説明したよね!女神ワトに頼まれて助けに来たって言ったよね!」
ダメだ聞いて無い3人固まった。
やっと帰って来た2人と3人。
ララア、ケイト、ミメ、ホミ、キサを前にして、亜人語と獣人語同じ事を2通り話しました。
私が地球と言う世界から来た事、地球の神様から神様と話しができるチャットを貰った事、この世界ワト界に来てから、ワトさんが私が困ったとき、解決出来る力を授けてくれている事。
ワトさんの望み、人間も亜人も獣人も魔人も皆仲良く暮らせる世界造りに私が協力している事、今旅しているのはワトさんに教えられ、アボガ町に魔人が10人奴隷にされていて、助けに行っている途中で在ること。
その後更に、ガルバニ町で4人助け、王都では53人の魔人を助けるようワトさんに頼まれている事など、隠す事なく話しました。
ララアやケイトの前に、ゴブリンロードのゴンも仲間、大切な友人になっている事も話しました。
間もなく日が暮れそうです、ケイトに場所を指示してもらい、野営の準備です。
ミメ達にカマドを組んでもらい、鍋に肉と野菜をいれたものを煮込んで貰って居ます。
私はテントを設営、しゃくだけど萎縮する冒険者達も1つのテントに押し込む事にします。
煮物が出来たころ、ご飯を炊きます、ご飯を蒸らす間に肉を焼きます。
調理する事の無かった、ララアとケイトは、意識が飛ぶ程美味しかったそうです。
冒険者達には、この飯は何だ?美味い!と好評でした。
やはり精米すると、美味く感じるようです、安心!
精米したご飯を美味しく感じる、同じ味覚を持つ冒険者達、ほんの少し好感持てました。
「一緒に寝るのじゃ!」
「我も一緒に寝るぞね!」
「テントに入れないでしょ」となだめ、やっと眠る事ができました。
じじいに無理な期待しないでよぉ!
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