episode2

「ところでおにーちゃん、今日学校はないの……?」

「相変わらず痛いところを突いてくる妹だ……、女の子なんだから突くんじゃなくて突かれるべきだろ!!」

「急な下ネタで誤魔化さないで!しかもさすがにその下ネタは無理があるよ!?おにーちゃんの残念な下ネタのセンスの無さ露呈されても困るんだけど!?」

 はあ、俺のこの超最高級大草原不可避な下ネタのセンスを分からないなんて……、つくるには後でみっちり俺の下ネタの素晴らしさを知らしめてやる必要があるな……。

「んで?下ネタも言えない残念な創さんはどうして今日おうちにいるのかな?」

「やめろ!急な名前呼びやめろ!!俺はおにーちゃんって呼ばれたいんだ!!そのためにわざわざ普段からつくるに話しかけてもらえそうなフラグを立てまくってたんだぞ!」

 ……、何故だ?何故つくるはこんなにも嫌そうな顔をしているんだ?兄が妹に『おにーちゃん』って呼ばれたいなんて、そんなの妹を持つ世界中の兄の共通理念だろ?つくるもそれを分かって俺の事『おにーちゃん』って呼んでくれていたと思っていたのに、分かってくれていなかったということか……?、創おにーちゃんは今泣きそうです。いや、もう泣いてます。

「……、おにーちゃん?どうしたのさ急に泣きだしたりして……、気持ち悪いよ?流石のつくるちゃんでもちょっと引くよ……?」

「ああ、ごめんな我が妹よ、これからも末永くおにーちゃんと呼んでくれ……。」

「……、よくわかんないけどいい加減質問に答えてよ、どうして創おにーちゃんは今日学校に行ってないの?」

「フッ……、その可愛くてちっちゃい頭でよく考えてくれ……、学校というものは週に5日、朝の8時半から夕方の5時まで……、それに交通時間でプラス1時間としよう、これは完全なるブラック企業だと思わんか……?つくるはこんな生活耐えられるか……?」

「耐えられるも何も、つくるちゃんは今日はたまたま学校の創立記念日だから休みなだけで普段は学校ちゃんと行ってるよ?しかも、おにーちゃんの高校よりつくるちゃんの中学校の方が完全なるブラック企業だよ?」

「なんでつくるの方がブラックなんだよまだ中学生だろ?」

「あっ、そーか!確かにおにーちゃんの方がブラックかもしれないね、あははっ。」

……、つくるの調子がちょっとおかしめな気がするけど、まぁ、いつもの事か。

「よく聞け我が盟友よ、実は俺は蒼の使い手として地球を救っている、それにはこんなに偉大な俺だとしても多大なる魔力を使うんだ……、よってその魔力を蓄えるために週に6日は家でその魔力を蓄える必要があるんだ……。」

「週に6日って……、じゃあ学校には週に1日しか行かないの?」

「そういう事だ。水曜日のみ学校とかいう戯れに付き合ってやるんだよ(魔力……の辺りに突っ込まないなんてつくるもようやく俺の偉大さが分かったようだな……、ククッ……。)」

「はぁ、そうですか……、これはいろいろ突っ込んでも無駄だろうからあとで精神科探してあげるねおにーちゃん……って、あっ!水曜日って明日だよ!明日は学校行くんだよね!?」

「そんなぁ……。あと、俺は病気じゃないからできれば精神科は勘弁して欲しいな……。」

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