今回の一件の後日談
催眠の効果で更生した慎也さんは、警察の取り調べに積極的に応じている。
とはいえ、薬物に手を出したのは事実なので、当分は留置所から出られそうにはない。
真面目な人らしいから、素行が認められて案外早く出てくるかも。
パワーに関する事件はまだ終わっていない。
あれからバジリスクも現れない。「ここからは私の戦争だ」彼女はきっとあの闇の中で彼女なりの正義を貫いているのだろう。
先輩達とはたまに会う。今度紹介したい人がいるとか、なんとか…。
相変わらず、読めない人達だ。
音羽は、僕の事を祐と呼ぶようになった。いつからかは思い出せないけど、僕が音羽と呼ぶようになったからだという。
「こんなんじゃ足りないけど、せめてものお礼」
そう言って音羽は、あの公園でクレープを奢ってくれた。
僕は、いつも通り、あれから超能力は使っていない。
昔、この能力を多用して周りを傷つけたことを、音羽にもちゃんと話した。
「僕が超能力者だって事は、やっぱり秘密にしておいてほしい」
「うん、わかった! 約束する!」
僕は落ちこぼれでいい。
この能力に安易に頼るべきではないことはわかっている。
だから僕は無能力者として振る舞い、生活する。
こんな噂がある。
能力者が集う、東西南北中央の5つに区分される能力学区。
そして、能力者の中でも最も貴重で上級種に位置するのが超能力者。
日本でたった10人しかおらず、その存在自体が貴重である。
そんな超能力者の中に、たった一人
落ちこぼれの超能力者がいる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます