第3話 異世界からの案内まとめ
俺が転生してから2年目くらいにまでに気づいたことを話そう。俺は4歳になるまで体が思うように動かず、声もうまく出せなかった。赤ちゃんとして生まれたせいなのだろう。だからそれまでずっとひたすらこの世界の知識を集めていた。
一番最初に気になった点はやはりどうやらお母さんは英語を喋っていて、さらにお父さんはどこか分からないが英語でないヨーロッパ系の言葉を喋っているらしいということだ。会話は全てスマホの翻訳を通してのみ。非常に煩わしいが、なにせ自分には英語を理解するだけの素養がない。翻訳機だけが頼りだった。赤ちゃんだから会話を聞いてれば自然と外国語を喋るようになると考えていただけにこれは辛いと思った。
だが生まれて1年くらい経つと徐々に体の自由が効き始め、そんな頃のある日お母さんが
「Where did you live in your previous life? Choose your language, Noah.」
といいながらスマホタブレットを持ってきて英語表記の言語一覧を見せてきた。俺は必死になって日本語、すなわちJapaneseを探し、ちゃんと発見した。それを指さすと翻訳を英語⇔日本語に設定したらしく
「Nice to meet you, and welcome to this life.」
ピコンッ
「初めまして、そしてようこそ現世へ」
これが異世界でかわした最初の会話となった。そしてお母さんはなにやらスマホタブレットで検索を始め、あるページを開いた。そこでさらにJapaneseの選択肢を選ぶと俺にも読めるウェブサイトが現れた。『転生者の皆さんへ』とトップに表示されている
〜転生者の皆さんへ〜
ようこそ、現世へ。このサイトは前世で死亡しこの世に転生した方に向けて、この世界の概要をお伝えするサイトになっております。Q&A、この世界の歴史、この世界の概要など興味に沿ってお調べください。
〜(終わり)〜
「あうあう!(調べさせてくれ!)」
俺はまだ口の方がうまく動かせなかったが力を振り絞ってタブレットを奪い、操作した。そして俺は全てを知ることになった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます