自首参加企画のかけもち異世界タクシー

ちさここはる

第1話 取材費は出ない!

Q 「初めまして! 北●道テレビのここはるです。インタビューの協力ありがとうございます。お名前をよろしいでしょうか?」

A 「ああ。私は織田藤太って、タクシー運転手をさせていただいております」


Q 「ええと。尾田さんは、犬派ですか? 猫派ですか?」

A 「犬かな?」


Q 「どうしてでしょうか?」

A 「鳥なんか喰わないでしょw 私の実家、鳥が放し飼いなんでwwww」


Q 「えぇっと。では、大切な人はいますか? いたとしたら、何故その人が大切なのですか?」

A 「ダンマルかな。他の姉弟よりも可愛いね、やっぱり。どうしてって、家族だからじゃダメなの? おかしぃ質問だねぇw」


Q 「10億円あったら何をしますか?」

A 「車をカスタムして。台数も増やして、会社も建ててって。冗談ですよ、冗談w そんな《もしも》とかはあまり想像したこともないですし。見ないと、なんとも答え辛いですねw」


Q 「ここ最近で一番楽しかったことや、面白かったことはありましたか?」

A 「愉しかったことは……愉しかったこと? ああ。ダンマルの奴にサプライズプレゼントして泣かしたことかなぁ! 面白かったこと? 面白かった、こと……ああ。お腹が出て来たって言ってダイエットしてたダンマルの奴の横で、嫁さんと一緒にアイスを食べて。さらに、ビールを飲んだことかなぁw まあ、私のを奪われましたけどw


Q 「悲しかったことはありますか?」

A 「タクシーの車が対向車から当て逃げされて大破しちゃったことかなぁ~~ぅう゛う゛っっっっ‼ 出てこー~~ィいい! 犯っっっっ人‼‼」


Q 「目の前に傷ついた子供がいます。どうしますか?」

A 「どうするも何も。今の時代ってさぁ? ちょっと、小さい子に手を差し伸べたら、警察に連行されちゃうって話しも、ちらほらネットでも見るし。そういうときの対処方は、関わらないなの。……――でも、私は連行されてもいいから、タクシーに乗せて病院に連れて行きますよw 聴取でもなんでも、ドンとこい! ですよwwww」


Q 「見覚えがない異性が声をかけてきました。どうしますか?」

A 「取りあえず話しを合わせて。そのまま、デートをしますね」


「さてここからが、質問の本番ですが」


「え。何それw 怖すぎないwwww?」


Q 「かけもちしないで、異世界だけでタクシーやった方が。よくないですか? だって。睡眠時間なくないですか?」

A 「独立する前は睡眠時間なんかなかったんですけど。今は、かなり時間の融通も効くし、楽ですよ? 異世界あっち現実世界こっちでのお客さんから話しを聞くのが。実は、私の趣味なんですよw はははっ!」


Q 「異界人の奥さんとは。揉めたりとか、文化の違いとかで喧嘩とかはしませんか?」

A 「だって! ダンマルちゃん! こっちに来てよ!」


 ここで一緒に着ていた弟のダンマルが渋々と、椅子に着いた。とても、不機嫌に納得のいかない顔だ。


「明らかに。その質問は兄さんだろう。私を巻き込むなっ」

「で? 喧嘩とかすんの笑美エミさんと」

「だから! その質問は兄さん夫婦の質問だろうが! 私達は喧嘩なんか、全くしないし。毎日、キスだってする新婚のように甘いんだから!」


「ですってw」


「え……――あ~~はい」


Q 「ちなみに今、何歳でしょうか? 作品では18~19歳の過去を話してましたが」

A 「あ。コーヒーのおかわりって貰えますか?」


 上手く交わす織田に、ダンマルが眉間に指を置いた。


Q 「では最後にですが。このインタビューを読んでくれて頂いている方にメッセージをお願いします!」

A 「もしも、道内でどこかに向かわれたい方がいましたら。是非、我が《ツインタクシー》へ一報をよろしくお願いします。安全に、且つ。皆さまを快適に、お運びすることをお約束を致します。後、これから道内の旅行をお考えの方も、是非、よろしくお願いします!」

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