:闇に生きる妹/光に生きる姉:

@ma1121

闇に生きる妹

「深琴。今日の任務だ」

お父さんに呼ばれ首領室に入ると言われるのはいつもの言葉

「はい」

私はそう答えるしかない

私に拒否権など存在しないのだから

「…あぁ、そうそう。今日の任務は部下を二人連れていきなさい」

「はい」

…紅莉と陽莉を連れていこう…

私は今日も犯罪を犯す

それが私の運命だから

それが私の人生だから

「紅莉、陽莉。任務」

「はぁ〜い!」

陽莉はその名の通り光のように明るい。

が、明るいだけであり闇向きの性格だ

「はい」

紅莉は仲間に優しくて上下関係がしっかりとしている

敵にはとことん冷酷。

「今日の任務は内海智を殺す」

「え…」

紅莉が驚くのも無理はない

内海智は私達の仲間の内海儚の父親だ

「組織を裏切ったらしい」

理由を言う。が、納得出来ないらしい

「納得出来ないなら裏切ったとみなす」

「…すみませんでした」

「まま、もっと明るく行こうよ!」

「今から人を殺すのに?」

「うん。そんなの慣れたでしょ?」

紅莉が目を見開く

当たり前だ。人を殺すのにならているのなんて裏社会最強と言われているこの組織でもごく少数だけだ

「紅莉も慣れないとこの社会ではやっていけない。すぐ処分されるだけ」

闇では処分は死を意味する

「……深琴嬢は…慣れてるんですか?」

「…慣れたと言った嘘になるし慣れてないと言っても嘘になる」

「えぇ…?」

「ついた。任務に集中して」

内海智と部下が出てくるのをどんどんどんどん殺していく

メスで殺すなんて自分でも悪趣味だなぁ…と思う。

けどこれが一番使いやすい。殺りやすい

「ヒィッ…!!!た、助けてくれ!金ならいくらでもある!」

「お金なんていらない。助けもしない。私達を裏切った貴方が悪い」

そう言い。首を掻っ切った

こんな毎日を繰り返しているのだ

ずいぶん闇に堕ちてしまったなぁ…なんて思いながらメスについた血を拭き取る

「汚い…」

「深琴嬢〜!お金持って行きますか?」

「言われてない」

本部に帰るとまた任務を出された

次は蛇神楽の処分。

全員裏切ったらしい

「やァ、気分はどう?」

「深琴…!!!助けて!」

「…あのさァ…君達は命乞いしかできることないの?」

そういい。友恵を蹴る

「友恵ッ!!!」

「友恵も美波も日坂さんもさぁ…」

日坂さんは54歳の老紳士。ちなみに蛇神楽のリーダー。

「死にたくないなら裏切るな」

自業自得なのに命乞いなんてしないでよ…

そう言い。美波の首を掻っ切った

「日野…!!!」

「美波!!!」

「ねぇ、分かってるの?…私達を裏切った時点で貴方達の死は決まってたんだよ?」

ホント。くだらない…

二人の首も掻っ切り。他の蛇神楽のメンバーも殺した

仲間だからって情はかけてはいけない

メスの血を拭き取り、狩猟室へ向かった

「終わった。他の任務は?」

「今日はないよ」

「分かった」

いつもは10個以上は任務してるからなぁ…

書類仕事もないし…どうしよう

街をぶらぶら…いやダメだ。私、指名手配犯だ

…変装すればいけるか

そう思い。変装してから街に出た

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