第4話 補陀落渡海

私に家族が問いかける。

「言い残したい事は」

「自分は、財産も何も無いが、私の失敗を思い出して

人生は、楽しいものだから、そう、生きてほしい。」


おくり人のような、ヒトは、

「さぁ。参りましょう、、あの海です。」

自分は、両脇に、空の一升瓶を抱えていた。

「それは、いけません、とりましょう」

「えっ」

「もう、亡くなっているのですから、あの海へ、ご案内致しましょう。」

「・・・」

「過去から、ヒトは、来て、、また、あの海へ、お戻りになられるのです」


それから、頼んでいないのに、仏式での自分の葬儀の様子が映る。


そして 、こんな夢を見た。

私は、家内と子ども達に目配せをしてから、

航空機内で、母に言った。

「アメリカの海岸線でしょ、あれ、

あのビル、とサボテン、そこに何人かのヒトが、歩いている。

海岸線にそのモニュメントとしての、ビルディングと植物あるけど、

そう、今、下に見えるのがクライスラービル、アール・デコでしょう」


それから、近親者で最近亡くなった人たちが、呼びに来た。

「あっ、生きていたんですか」

「ええ、元気ですよ」


しばらくして、

自分は、家族と暮らしたアパートメントに戻り、

間違って、隣のドアを開けて、中に入って行った。

気がつかないようだ。

そっと、

抜け出して、自宅に入る、

自分のiPhonesを探す為に家内スマホを借りた。

「この電話は、現在使用されておりません。」

が、つづく・・・・・・

自分が死んだ?

これが、そうか。。

痛くないし・・簡単なこと、、なんだ。

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