悪魔神の作った世界に転移しました。が・・・・僕にとってはぬるい世界でした

第16話；バンパイヤの襲撃

あきらが召喚したアンデットたちはまだ数十体居た、

「アンデットの森？」

「そうそこで預って貰えばいいかなって」

「旅に全員連れてけないだろ？あきらの影にへ入れるのは一体のみだし」

「あのスケルトンも状態進化してたわね、スケルトンナイトなんて中位アンデットになってたわよ！」

「眷族になってたからだろう？」

「ルシフってば、大人しいわね、全然喋らないじゃない」

「状態進化って俺初めて見た」

「そうだろな、レベルが200無いとだめだからな,眷属は200無くても主（あるじ）次第で状態進化するみたいだ、アンデット限定だがな」

「普通にしてたら、200レベルなんて無理だからな、あきらがどんなにつらい５０年だったかが分かるよな」

ごん！

「ぐえっ！？」

「ＨＰ半分ね」

「？」

「お前には腹立つけど、こうして４人再び会えた、ルシフ、一人になるまで俺たちの幸せを見せつけてやるよ」

4人と一匹はアンデットの森に向かって歩き出した。

＜マスター！＞

いきなりバンパイヤのルミナスの護衛につけていた死霊騎士から念話が来た

『どうした!?』

＜ルミナス殿が攫われました、申し訳ありません＞

『お前の様子は？』

＜体が半壊、復活に丸一日必要です＞

『攫って行ったのは、ルミナスをいじめていた上位バンパイやか?』

＜二人いました、ルミナス殿は私を庇って・・・＞

『お前がつけたルミナスのマーカーを送れ、俺らが助ける、復活したら追いかけて来い』

＜よろしくお願いしますマスター＞

「ルミナスが攫われた」

「ハルト、怖い顔してるよ」

「俺の召還獣をよくも！」

「・・・・怖っ・・・相手のバンパイやに同情するわ」

「俺らも手伝うぜ、俺の力が何処まで通じるか見たいし」

「そうだな、之奈はドラゴンで行くか？花音は浄化魔法ＭＡＸで、俺は全力で魔法ぶっ放すかな？星半壊するけど・・・」

「「「それは止めて」」」

「ハルトがやらなくても、3人だけで過剰戦力だよそれ」

あきらがあきれたように言う

「向こうは二人で死霊騎士半壊ってことは、レベルは80～90位か、之奈が150あきらが208花音が102か・・・」

「圧勝だね」

言い合いながらマーカーを追って行くと、魔族領地に入った

「あの古城だね、いかにもバンパイや居そうな城だね」

「アンデット200体にバンパイやが4体か、一つはルミナスだろうな」

「とりあえず、花音！邪魔な200体を浄化してくれ」

「オッケー！＜範囲指定・最大浄化＞」

「・・・・当分魔物も魔族も近づけない場所になったな、城の周り・・・」

「もうバンパイヤ達この城から出れないね」

「もう夕方だし、この浄化された所で、野営しようか？あきら、之奈大丈夫だよな」

「ああ、凄いなぜんぜん大丈夫だ、むしろ心地いい」

「私は変化してたら、大丈夫、浄化魔法を放たれ続けてたら消えるけど」

「・・・・ごめん之奈」

「いいよいいよ」

「？」

王都のことを謝る花音、あきらは不思議そうな顔をしている

「ルシフは？」

「ＨＰ；1ね」

「ま、しょうがないよな」

「そうね、このままにしこう」

たき火を囲んでワイワイと４人で語らっている

『おーい！』

城から呼ぶ声がする

『この現象はおまえらか！』

無視してわいわいと話を続ける４人

『あ゛！ハルトざま～』

スミナスの歯が折れた様な声がする

「あれは酷いな、顔原型とどめてないわ・・・回復してないのは何か術使われたかな？」

「良く見えるわね、どうする？」

「俺行ってこようか？俺が本気で光魔法使ったらどうなるか見たいし、今までの練習では問題なかったけど、本気でやってみたい」

そう言うあきら

「そうだな、ヤバくなったら直ぐ駆けつけるし、奴等はこの城から出れないしな」

「「気を付けてね～」」

女子二人は、ケーキを頬張りながら、ぷらぷらと手を振る

「心配全然してないだろお前ら」

「心配要素ゼロ！一瞬で片が付くよたぶん」

花音が断言する。

「ま、そうだろな・・・」

「ハルトまで、助けに来る気ゼロだろ」

たき火の横でごろんと横になるハルト

「ま、遊んでやれば？」

「・・・・行ってくる」

「ルミナスはどれか分ったろ？」

「ハルトの魔力の気配のする奴だろ？ま、死なないようにはするさ」

「ああ、それでいい」

あきらの背から、コウモリのような羽が生え空を飛ぶ、さっき声のした窓に向かって飛んで行った

窓の前に来ると、魔法を放つ

ドカーン！窓ごと部屋が吹き飛んだ

たき火の横で

「派手だね～」

「あきらって壊すの好きだから、終わったら城、更地になってるんじゃない？」

「ありえるわ・・・・」

物騒な話をさらっとしている３人だった。

「げほげほ！なんだお前は！」

「通りすがりのバンパイヤだよ！」

「！お前がバンパイヤ？いや気配は確かに・・・でもなぜその恐ろしい場所に居られる！？」

「浄化のされた土地は心地いいぞ！・・・お前らは昇天しちまうがな！」

「バルトざまのじりあいですが？」

床に這いつくばってどうにか顔を上げて言うルミナス

「そうだ！＜状態異常解除・アンデットヒール＞」

ルミナスの怪我が完全に治った

「！なんだって！回復魔法！？」

「さて、遊んでくれるんだろう？」

ぽきぽきと指を鳴らしながら近づくあきら

「ルミナスって言ったっけ？」

「はい！」

「おぶされ！邪魔だ！一緒に消し飛ぶぞ」

「はっはい！」

いきなりおぶされと言われて戸惑ったが、あのハルトの友人逆らってはダメだと言う通りにするルミナス

あきらの背中に乗ると翼に挟まれ身動きが取れなくなって焦ったが、それからはそんな事思っている間が無かった、バンパイヤ３人とあきらとの戦いが始まった。

魔法が飛び交う城、どんどん崩れていく

「ぐわっ」

一人、灰になって消えた、

ドカーン！

ガラガラガラ

「グエッ」

また一人灰になって消えた

「何で、バンパイヤの癖に光魔法が使えるんだ！」

「レベルが違うからだよ！」

光に包まれて残りのバンパイヤも消えた

城はがれきの山となっていた。

背中のルミナスは、昇天寸前で気絶していた。