第4話;スライムのレベリング
パチパチと木の燃える音が暗闇の森に広がる
ハルトの本当のステータスを見せてやったら、
一角うさぎのルシフは黙ってしまった
恐怖で震えててもいた。
「之奈」
スライムを撫でるハルト
「俺だと分かってついて来たのか?」
細く立ち上がるスライム
「そうか・・・」
じっとスライムを見る
ちょっとピンクに変わるスライム
「
プルプル震えるスライム
「レベル100で
びくっとルシフが反応した
「なんでそんな事知って・・・」
「そりゃ情報を貰ったからだよ・・・ゼウスに」
「そんな・・管理者しか情報は見れ・・・・」
「本当に頭悪いな、今はゼウスがこの世界の管理人、補正は都度お願いしてる」
「くっ・・・」
「しかし、低級モンスターの殆どにレベルの上限は設けてないんだな、唯一あるのが、お前の一角うさぎなんて笑えるわ!」
「低級なんて、直ぐ他のモンスターや人間たちにレベル上がる前に殺されるから・・・一角うさぎは他からパクってきた情報のまま、直すの忘れただけで・・・」
「ふうん、さて、明日は少し遠くに行くぞ」
「なんだよその興味ない返事は!・・・俺はレベリング出来ないのに」
ぼそっと呟いて眠りについた
「之奈、準備良いか?」
「??」
ルシフはハルトの声に気が付いて目を覚ます
「さて飛ぶぞ」
桶に入れたスライムを抱えて、足を踏ん張ってジャンプの体制に入っている
「おっおい!」
叫ぶルシフ
「?なんだ?」
「俺は?」
「?知らない!じゃな」
「ちょっとちょっと待て!」
「何だよ!」
「俺、このままだと死んじゃう」
「そうか?じゃな!」
「まてまてまて!俺も連れてけよ!」
「なんで?」
「え?」
「之奈は友達、お前は敵! 以上! じゃな!」
「まてまてまて!見捨てるなよ神だろ!」
「神なのに酷い仕打ちをしてきた奴に言われたくないな」
「ぐっ・・・・それでも・・・つれてけ」
「人にものを頼む態度じゃ無いな」
「ぐっ・・・お願いします連れて行ってください」
「言葉だけか?」
がばっ
ルシフは、角を刺すように地に顔を擦り付けて
「お願いします、何でもします、役に立ちます!」
そう言った
ハルトはルシフの耳と角を一緒に掴むとハルトは大きく空に投げる、そしてジャンプした。
「!!!!!ギエー!!!!!」
ルシフの叫び声が森に響く
バシッとルシフを捕まえると
<
そのまま空を飛ぶハルト
涙と鼻水でぐちょぐちょのルシフ
「汚い・・・」
魔法で水をぶっ掛けるハルト
高速で飛んでいるので、苦しそうなルシフ
「ぐええっ苦しい!息が!・・さっ・寒い~!!」
<ピュイピュピューイ>
「おっ之奈、楽しそうじゃん」
桶の中で細くなる之奈、ルシフを完全無視のハルトだった。
「ずびずびっ、まだ着かないのか?で何処に向かってるんだ?」
鼻水をすすりながらルシフが聞いた
「竜の谷」
「・・・・おいおいおい!世界最強のモンスターをどうしようと」
「レベリングの為に倒すに決まってるじゃないか!」
「・・・・生まれたてでもレベル100、齢2000歳を超える古龍にいたってはレベル800はある化け物だぞ」
「それでも弱点はある」
「居た!」
気づかれない様に地上に降り立ち岩場に隠れる3人
「若い赤龍だな、レベルは120か・・・スライムには無理だろ!」
「ルシフ!着いて来たんだ、役に立ってもらうぞ」
「え?・・・・どういう」
ルシフの耳と角を一緒に掴むとハルトは大きく振りかぶって赤龍に投げた
「ぎゃー!」
その声に反応して赤龍が首を伸ばしてルシフに食らいつく、そしてハルトはその喉に剣を数本投げた
若い竜の喉の下はうろこが一部無いそこを狙った
その後に剣に向かって之奈も投げる
「今だ!之奈!剣の隙間から龍を溶かして首を落とせ!」
剣に取り付いて剣が刺さっているその隙間から溶解液を一気に流し込む
ぐぎゃー!
ずるっと龍の首が落ちて地面から土煙が上がった
「やったな!溶解液強化しといて良かっただろ?スキルポイント振り分けてなかったなんてもったいないよな~」
<ピューイ>
大きく細く立ち上がるスライム
レベルアップの光が上がる
「一気に10レベルアップだな、今70レベか」
「うぐっ」
龍の口の中からルシフが龍の唾液だらけで出てくる、HPは1だった
「へえ、お前も進化したな」
「え?ホントか!」
「上限突破!おめでとうレベル30maxだ!ついでに
再生の心(一日2回だけ致命傷を受けても死なない、60分間ダメージ無効)になってる」
「レベル30?・・・弱い・・・・」
ぶるぶるぶる!
唾液をふりはらうと
「ん?」
「くすっ」
「え?」
ルシフが頭絵を触ると一部体毛が無い事に気が付いた
喉に刺さった剣で削りとられたらしい
「くすくすっ」
笑うハルトに対しルシフは顔面真っ青
「刺さったら」
「そく即死だったね~」
「ダメージ無効は?」
「僕の力の前に・・・それは、無効かな?」
「おまえー!」
「役に立つって言ってたじゃないか!役に立ったよ!」
「之奈、こいつは食べないでくれ、町に行ったら素材を売ってお金に変えるから、捕食はもっと上位の龍にしようぜ」
之奈は細く立ち上がる
龍をストレージに仕舞うと、ハルト達は歩き出した。
「まっまってくれ~」
ルシフは死に物狂いで着いていった。
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