第2話 ■仕事■
4月に入り、仕事が始まった。
ブランドものの販売員。それが私の仕事だった。
配属先は小さい店舗で、店長と副店長と先輩、私の4人しかいなかった。
みんな優しくて綺麗で素敵な女性だった。
朝は9時からで店内の清掃や商品の陳列、顧客への連絡が主な業務だった。
もともとアルバイトで接客をやっていた私には簡単な作業だったが、
顧客への連絡が一番セールスっぽくて凄く嫌だった。
5月頃に私はもう一つに仕事を始めることを決意した。
前から憧れていた仕事。
世間からはあまり良い仕事とは思われていない。
夜職、それもデリヘル。
4月の終わりごろ、なつきと夜ご飯を一緒に食べた。
「仕事慣れた?」
なつきは専門学校後、就職しているので、社会人としては先輩だ。
「うん、大体慣れてきたけどね~。楽しいよ。」
「それは、よかった。で、最近どうなのよ」
「どうって?」
「彼氏できた?」
「いやいや、出会いないですよ。」
「あっちよ」
「うん。楽しんでるよ」
あっちというのは、某掲示板ですぐ出会いたいもの同士が
出会うものだ。
ある知人に教えてもらったんだが、そこに私の好きなバンドメンバーが
現れることがあるらしい。
私はそれを聞いてから、その掲示板を利用していたが、なかなか本命には会えなかった。
だけど、私でも知っているバンドマンに会えたりした。
ミーハーな私は身体をすぐ許した。
気が合った人からは頻繁に呼び出されたりした。
「俺とこうなりたい子はいっぱいいるんだよ。
AVまで出て何百万も貢いでるのに笑える。
お前は運よいな」
その言葉は未だに忘れない。
ひどく憤激した感情と、優越感の混じった気持ちになった。
「私も本命と出会ったらそうなるかも」
「出会えればいいね、誰なの?」
「教えない」
その人とまともに会話したのはそれくらいしか覚えていない。
あとは寂しそうな身体だけ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「てかさ、そんなに体力あるんならお金にしたら?」
なつきが言った
『たしかに』と思った。
思ったら行動!
ネットで調べてとりあえず東京の外れの場所に面接にいってみた。
キラキラ ドロドロ ズボズボ ダラダラ ほわーん @kms_kms
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