第七章・囚われの姫君~ ICHIJI‘S view② ~

 「むきゅうぅぅぅ……」


 「ふん」


 「…………」


 ゼノ君の『うぜぇ!!』の一言とともに放たれたキレイな延髄蹴りによって、空を割らんとするほどの狂おしき慟哭ごと床に沈んでいるこの男。


 突如ふって沸いたように……正しくは幼女の細腕によって掴まれ、投げられ、放り出されるようにこの≪幻世界とこよ≫へとやってきてしまったこの男について語るには、幾らか時間をさかのぼり、幾ばくかの説明を挟まなくてはいけない。




 魔素の力は想いの欠片。


 ならば、その想いの源である≪現世界あらよ≫の人間が≪幻世界とこよ≫に来れば、きっと想像を絶するほどの力を発揮するのではないか?


 反帝国組織の討伐という命を受けたものの、技術的にも純粋な兵量の数でもいささか頼りない我が国の戦力・軍事力を、異世界からの助っ人の手を借りられれば補って余りあるほどの補強が可能ではないか?


 そこに着想を得た一人の古国の姫君が、それまでも暇を見つけてはコツコツと進めていた異世界同士を繋ぐ魔法の研究に本腰を入れ、遂には完成させたところから物語は始まった。


 魔法という失われつつある遺物の再現など夢のまた夢だと笑う者。


 そんなものにうつつを抜かしている暇などないだろうと呆れる者。


 その他にも多くの者、多くの声が彼女の行いを真っ向から否定した。


 彼女が内に秘め、外に掲げた強い強い志。


 その意味や意義、遊びなど一切、一片、一滴含まれない愚直なまでの真摯な想いを理解し、背中を押して味方してくれる者の数よりも、いさめ、諭し、時には憤りさえ隠さない者の数の方が圧倒的に多かった。


 ……けれど彼女はやり遂げた。


 とても言葉では言い表せられないような苦難があったろう。


 到底、語りつくせないだけの苦悩があったろう。


 迷って惑って憂いて沈んで。

  嘆いて呻いて悶えて堕ちて。


 ただの十代半ばの少女に負わせるには到底、重たすぎる重圧が、何の手心も与えられないまま彼女の小さな両肩へとのしかかった。


 ……それでも。


 それでも、アルル=シルヴァリナ=ラ・ウールはやり遂げた。


 反対の声も、非難の言葉も。


 否定的な意見しか出てこなかったすべての口を縫い付ける、文字通り、異世界へと続く≪ゲート≫を見事に作り上げたのだ。


 さぁ、型は成った。

  さぁ、満は持した。


 いざ、自らが提唱した理論を証明するため。

  いざ、自国の憂いを晴らすため。


 少女は、≪ゲート≫の奥に渦巻いた無明の空間へと、足を踏み入れたのだった……。


 

 ――そして、回想。


              @@@@@



 「……いやいや、どうして。目の付け所はほんに素晴らしいのじゃ、小娘」


 世界、そして魔法の創造主たる大魔女が、いつもの軽薄さもそのままに、少女の不惑の想いを肯定した。


 「兵が足りなければ増やせばいいじゃない、という理屈は単純そうでその実、中々に容易ではない。争いを知らぬ市井の民、志は高くも練度が足りない若人……そんな素人たちに武器を持たせたり、一から戦い方を教えたところでたかが知れとるからの。まぁ、運用の仕方いかんではそれもまた十分な戦力となるんじゃろうが、所詮は付け焼き刃。数打ちのナマクラが何百、何千とそろったところで、一振りの名刀には及ばん。そして異世界の者……≪現人あらびと≫ならばその名刀足り得るという理論、決して間違ってはおらんよ」


 「……我が国の民をナマクラ呼ばわりは引っかかりますが……そんなところですわ」


 渋い顔をしつつも、アルルはそう頷いた。


「元々、ラ・ウールの国民性はあまり荒事を好まぬ気質です。これは戦乱の時代からもひたすら中立国家として『侵し侵されず』の精神を国是として掲げてきた歴史と、武力よりも貿易や商業などを主体に発展してきた実績によるものが大きいのです。一般から有志を集い、粋に感じて自ら兵に志願した者であったとしても、剣や槍を携え、魔道具や魔術を駆使して死と隣り合わせの戦いに臨むとなると、どこか二の足を踏んでしまう方々ばかりでしょう」


「そこで≪現人あらびと≫じゃ」


「ええ、そうです。まだ仮説の段階ではありましたが、魔素の加護を十二分に受けられるであろう≪現人あらびと≫。単体での戦力に期待していたのはもちろんのこと、たとえば歴戦の戦士や軍人など、知識や心構えの点でも即戦力に成り得る方をお招きして助力いただこうという思惑がありました」


 「……戦士?」


 そこで俺がふと沸いた疑問を挟んだ。


 「水を差すようで悪いけれど、≪現世界あらよ≫だって、今は概ね平和と言えば平和な世の中だ。特に俺がいた日本だって、ラ・ウールの国民と同じく戦争を知らない人間が大半。……まぁ、俺をはじめ例外も確かにいる。だけど荒事に不向きなのは変わらないんじゃないだろうか?」


 「ええ、イチジ様の仰る通り。どれだけ魔素の力を絶大に発揮できても、それをフルに活用できる精神までは個々人によってしまいます。……それにモラルの問題もあります」


 「モラル?」


 「人権、とこの場合言い換えてもよろしいですわ」


 「人権……」


 「ご家族をお持ちになられている方、お仕事に従事なされている方……その他にも人一人を構成しているしがらみと言うのは思いのほか数多存在いたします。更には自らの命の危険、そして誰かの命を奪うことが前提となってしまう戦場に駆り出そうというのですから、どうしたって……命のやり取りを強制してしまうことになるのです。ええ、そう……わたくしたちのために誰かを殺して下さいとお願いしてしまうんですわ」


 「人聞きが悪い……とは言えないか。申し訳ないけれど」


 「いいえ、いいえ。正直なご感想、ありがとうございます。……そう仰ってくれるイチジ様で本当に良かった……」


 アルルは少しだけ乾いた微笑みを浮かべた。


 なるほど……彼女がよくうそぶく、キレイなだけのお姫様ではいられないという言葉の意味は、きっとこの辺りから来ているのかもしれない。


 「では、そのモラルの面……ぶっちゃけ単なる罪悪感を少しでも軽減させるにはどうしたらよいのか?……お主の答えはなんだったのじゃ、小娘?」


 まるで試すように、小さな大魔女は問いかけた。


 「……死者の魂……ですわ」


 まるで絞り出すように、16歳の小さな少女は答えた。


 「……魂?」


 「≪現世界あらよ≫において英傑や英雄、伝説として伝えられる人物の霊魂と対話、交渉をし、こちらの世界に転生していただこうと考えたのです」


 「霊魂と……」


 「対話?」


 俺に続くように、それまで憮然と佇んでいたゼノ君も思わず声を挙げた。


 「……色々ととんでもねー話ばかりだったが……これはまた一際ぶっ飛んでんな」


 「驚かれるのは無理もありません。しかし、そのような術もあるのです、魔術には。降霊や交霊……そもそも霊魂など眉唾な話かと思われるかもしれません。特に、イチジ様のような魔術的な概念に乏しい≪現世界あらよ≫で生活していた方ならば、わたくしの言っていることはきっと荒唐無稽の世迷言だと感じてしまうでしょうね」


 確かに、普通の人間ならば世迷言だと一蹴してもおかしくはない話だろう。


 霊だの魂だなんだという、超自然的なオカルト話だ、と。


 しかし、俺自身。


 そもそも龍神の子なんていう荒唐無稽もはなはだしく、ヒトの外殻を被ったバケモノ染みたわけのわからない存在なのだ。


 あっちの世界でも、今日までアレコレと摩訶不思議な現象をたくさん目の当たりにしてきた経験だってあるし、理解はできずとも蓄えた経験則でもってどうにか納得することはできる。


 そして、少なくともアルルという少女の真っすぐな人となりを俺は知っている。

 

 そんな彼女が真摯に追い求めたものを、誰が笑うことなどできるだろうか。


 「霊に魂……ああ、そうか……」


 「何か気づいたか、マスターよ?」


 「……霊と魂とか考えるから怪しくなるけれど、それを魔素として置き換えてみれば同じトンデモでもスッと馴染んでくる」


 「にょっほっほ~~」


 リリーが高らかに、そして満足気に笑う。


 「まっことお主の順応力はさすがじゃのぉ。一周も二周も回ってもはや気持ち悪いくらいに破格じゃわい」


 「褒めてないね、それ?」


 「もう説明パートとかチュートリアル的なものもいらんじゃろ?一発本番、今から敵勢のアジトにでも乗り込んでサクサクっと無双してチャンチャンとすればいいのじゃ」


 「なんて味気のない物語だ」


 「そうかのぉ?どうでも良いところの深さや奥行きの構築ばかりに気を取られて無駄に冗長化した物語は退屈じゃろ?」


 「……なんの話をしてるんだろうか?」


 「なんの話をしてるんじゃろうな?」


 「こほん!え~お話を続けますわよ……」


 三十路と幼女による脱線劇を、咳払い一つで修整しようと試みるアルル。


 「ええっと……あれ?……どこから続ければ……ああ、もう……」


 けれど、見事に失敗するアルル。


 ……たぶん、俺たちのせいだろう。


 せっかくの真面目な雰囲気と集中力を根こそぎ削ってしまったらしい。


 ただでさえ、今日はずっと説明のし通し。


 おまけに途中、不慮の事故の対処にもあたったことで、追加で気をやらなくてはいけないことが増えてしまった。


 さすがの天才の頭脳を持ってしても、少し頭の整理が追い付いていないんだろう。


 「……姫様……」


 そして、こういう時にすかさずフォローに入ってくるのは姫君の忠実な右腕であるアンナ。


 けれど、今回はアルルの心中に由来するものばかり。


 そこらをちゃんとわきまえ、安易に代弁しようと入ってこないところは、さすがの一言に尽きる。


 「ああ、うん。ここまででいい、アルル。ありがとう」


 だからこそ、止めるべきは俺の役目だ。


 「そこら辺はまた今度聞かせてもらうから」


 「……よろしいのですか?」


 「死んでしまった人間をこっちへ連れてくる。もちろん強引じゃなくきっちり話をした上で、穏便に。それだけだ。それで話は終わりだ。……じゃぁ、死者だから人権がないのかとか、それでモラルの問題が解決したのか、とかはとりあえずどうでもいい。今論じるべきはそこじゃないんだ」


 「ですが……」


 「それに、俺が言うのもホントお門違いかもしれないけれども……まぁ、信頼してる、君のすることの全般」


 「イチジ様……」


 ああ、本当にお門違い。

  勘違い野郎も極まれり。


 「君はいつだって正しい。いつだって正道。だから大丈夫だ、アルル。……も含めて」


 「い、イチジ様……」


 あんな裏切りの言葉を吐いた直後、その同じ口が今度は綺麗な言葉を並べ立てる。

 

 信頼?

  正道?

   大丈夫?


 今更、何を言ってるんだろう。


 その信頼を、正道を、励ましや労いを。


 ことごとく踏みつけたのは俺自身だろう。


 そんな自責にかられる上ずべりの言葉。

  耳障りばかりが良く、実のともなっていない軽すぎる言葉。


 自分で言っておいて、聞くに耐えない。


 ……それでも彼女は……。


「……ありがとう……ございます」


 ……それでもこの遥か年下の高潔な少女は……。


 感極まったように、真っすぐ俺に頭を下げられる人なのだ。


 ああ、本当に……。

  君は強くて正しくて眩しくて……。


 そして、だからこそ……。



 「……あーもーウダウダとめんどくせぇ……」


 ゼノ君がイライラしたように頭を掻きながら俺の言葉を遮った。


 「ほれ、見ろや。あんまりダラダラとつまんねー話が続くから……」


 その場に居合わせた者全員がいっせいにゼノ君が顎でしゃくってみせた方を見た。


 そこには……毛玉?……ではなく。


 「……ZZZ……ZZZ……」


 「ココが熟睡しちまってるだろうが」


 「「「「あ」」」」


 可愛らしいモフモフとした耳と尻尾を揺らしながら寝息を立てるココの姿があった。


 ……そういえばずっと何もしゃべってなかったなぁ、この子。


 「……ZZZ……ZZZ……ZZZ……」


 「ああ、ココさん……そんな床に顔面をうずめるように……というか直立不動で倒れ込んだかのように……」


 妙に説明臭いセリフを零しながら、アンナが駆け寄りココを抱き起した。


 「ああ、おネムでしたねぇ~ごめんなさいねぇ~お話ちょっと難しかったね~」


 「ううんんん……むにゃむにゃ……ZZZ……」


 「でもこんなところで眠ったら風邪ひいちゃいますからベッドで寝ましょうね~はぁい一回おっきしましょうね~はい、いち、に、さん……」


 「……ますますアンナの保母さん感が増したような気がするんですの……」


 「アルルせんせ、アルルせんせー」


 「何を幼児に対抗して幼児退行してるんですの……。あと、わたくし隣の組の先生とかじゃないですからね」


 「あんなーわれなーおしっこがなーもれそーやねん」


 「そのキャラ久々!」


 「あとなーえんちょーせんせもなーおねむみたいやねん」


 「だからそれイライラ……って園長先生?」


 「ぐがぁぁぁすぴぃぃ、ぐがぁぁぁすぴぃぃぃぃ……」


 「ギャレェェェェッツツツツ!!!」


 おそらく、狐耳っ子と同じ理由で眠ってしまったヒゲ面の大人。


 床につっぷこそしなくとも、仁王立ちのまま……なんだか難しい顔でさもさも何某か高尚な思考労働でもしているかのごとき佇まいで、ギャレッツは爆睡していた。


 「さすがにあなたは起きていて欲しいんですの!!」


 「ぐがぁぁぁすぴぃぃ、ぐがぁぁぁすぴぃぃぃぃ……」


 「これだけの大声にも微動だにせず!!」


 「……ZZZ……ZZZ……ふごぉ!……ZZZ……」


 「はぁい今フカフカのお布団のところに連れて行ってあげますからね~」


 「アルルせんせー、アルルせんせー、ケンジくんがぶったぁぁぁ~~」


 「あん!?俺を巻き込むんじゃねーよ!」


 「びぇぇぇぇ……ケンジくんがぶったぁ、ワルぶったぁぁぁ~~~」


 「悪ぶったってなんだよ!?てかケンジじゃねーし!!」


 「ギャレェェェェッツツツツツ!!」


 「ぐがぁぁぁぁ……」


 「ふみゃ!……ZZZ……」


 「はいはい、うるさいですね~でも大丈夫ですよ~寝ててくださいね~」


 「…………」



              @@@@@



 「……おい」


 「ん?」


 「あんた、なんか全然関係ないこと回想してねーか?」


 「……まさか。そんなことあるわけ……いや、あっていいわけがあるものか」


 「なんだよその胡散くせー返事は……」


 ……あれ?

  ……確か、彼について話をしていたはずなんだけれども。


 ……なんであんな『今日も賑やかなラ・ウール一家』的にそれてしまったんだ?


 「むきゅぅ……」


 いや、悪気なんてもちろんまったくない。

  いつだって俺は真面目に取り組んでいる。



 あの狂乱の中、≪ゲート≫をくぐった衝撃の影響か、実はずっと床の上で気絶していた男がいた。


 秘めたる力は、確実にメンバーの中で一番。


 アルルの仮説の正しさを証明するように、魔素の加護を一身に受け、その使い方にも長けている。


 みなぎる体力、柔軟な発想力、それらをフルに活かせるタフな精神力。


 順応力だって俺以上のものがあり、たかだか一週間という僅かな時間であっさりと≪幻世界とこよ≫という異世界の生活に溶け込んだ。


 強い。

  反則級に強い。


 純粋に戦士として戦力として一騎当千の働きができることは誰の目にも明らか。

 

 間違いなく、俺たちの中でエースと成り得るほどの逸材だ。


 ……逸材、なんだけれども……。


 「おい、いつまで伸びてんだてめぇ(ゲシゲシ)」


 「むきゅぅぅぅぅ……」


 「むきゅぅ、じゃねーよ。なめんてんのかゴラ、この子豚(ゲシゲシ)」


 「堪忍してつかさい、堪忍してつかさい……むきゅぅぅ……」


 「だから、むきゅぅ、じゃねーよ。ホントは起きてんだろ、ああん??(ゲシゲシゲシ!)」


 「……元警察官としては止めなきゃならないんだろうな、この恐喝行為……」


 さしずめ、小太りなオタクがヤンキーにカツアゲされている図。


 ……けれど、こんな感じにないがしろにされてしまうのが彼の宿命。


『お主の呼び名、モブ男な?これ、確定じゃから』と早々にリリーに脇役扱いされてしまう、これが彼の負った宿業。


 どれだけ優れた力を持っていたとしても、きっと世界が、ヒイラギ・キョウスケという男の立ち位置を……。


 こんなポジションに定めてしまったのだから。


 「むきゅぅぅぅぅ……はっ!!」


 コンコン……


 「失礼致します」


 「メイド長さん」


 「それでは、皆さま、そろそろ会場の方へご案内いたしま……す……」


 ようやく目覚めたけれど、やっぱり彼は色々とタイミングが悪い。


 「……ですが、ヒイラギ様。なんですかその着衣の乱れ用は?わたくしの着付けにご不満があったという意思表示でございましょうか?」


 「え?なに?あの?え?ぼ、僕は別に……え?確かコンビニの帰り道でトラックに……いや違う……そうだ、トイレに行って帰ってきて……それから……え?」


 「それはそれは差し出がましい無粋な真似を致しまして大変申し訳ございません。……是非とも後学のため、貴方様がわたくしの着付けを完膚なきまで振り乱してまで成る舞踏会における正統な燕尾服の着方というものをご享受願いたく存じ上げたくございますでございます」


 「ございますが一個多くなるほどのお怒り具合!?い、いえ、僕はですから……」


 「…………」


 さて、壮行会と言う名の……


 舞踏会の時間だ。

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