二十言目



私に可愛いとか好きだとか

散々言っておいて

家に帰ったら彼女に電話して

本気の愛の告白をしているんだろうな。


酔っ払った頭でそんな想像をして

「私はこの人を好きじゃないから大丈夫」

と、言い聞かせるところまでが

私のいつもの恋愛である。


辛い心はいつも見ないふり。

そうやっていくうちに

自分の心に鈍感になっていく。

本当の気持ちがわからなくなる。


素直になれたらどれだけいいか。

困らせられたらどれだけいいか。


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