番外編 クラウドファンディングとイベント
KADOKAWAの「L-エンタメ小説」シリーズより書籍デビューした響です。
今回は、おそらくラノベ界初? のクラウドファンディングの取り組みと支援者リターンイベントに参加してきました。
今回対象になった作品は、須崎正太郎先生の「戦国商人立志伝」です。いろいろと告知もありましたので前置きはスパッとカットしますが、新聞取材があったりなど、大きな動きとなっていました。
私自身も、こんな面白そうなの参加しない手はない! と、スタートしたその日にイベント参加権付のコースに登録しました。
目標金額は20万円。初日でたしか3割程度の達成になっていましたが、そこから先はじりじりとしか集まらず、いちおう他人事ではあるのですがそうとも思えず、ツイッターで勝手に告知したりしていました。
そして、残り期間をかなり残して達成し、そこからは更に参加者が増え、最終的には160%ほどの達成率となって締め切られることになりました。初の試みでこの成果は正直凄いと思います。
さて、目標金額を超えたあたりでいろいろと追加企画が発表されて行きます。まずは、イラストを担当されたKASEN先生の参加。さらにNPCとして声優さんの参加など、どんどん盛り上がりを見せていきます。響のテンションも上がりっぱなしでした(笑)
そんなこんなでいざ当日。始発の新幹線で東京へ旅立ちます。午前中に東京着。約半年ぶりです。
事前に交換していた連絡先で須崎先生に連絡しました。
「響です。初めまして? 東京に着きました。今日はよろしくお願いします!」
「はじめまして! 須崎です。こちらこそ今日はよろしくお願いします!」
などとやっていたら爆弾が投下されました。
「響先生の本を持ってきているので良かったらサインしてくださいませ!」
はい? サイン? そんなのやったことないぞ? カードで買い物した時くらいか?
などと若干パニック状態でしたが、ひとまずOKと返答。断る選択肢はないよなあ。
「即興のサインになりそうですが……?」
「なにとぞ、よろしく!」
実に豪快な方です。思わず笑みがこぼれました。
さて、イベントの開始は16時。時間は午前中。とりあえず東京観光を決め込むのでした。行ってみたかった店が土曜日低級と気づいて崩れ落ちたのはまた別のお話。
15時20分ごろ。会場となるKADOKAWA本社ビル前にたどり着きました。でっかいなおい。などとツッコミを入れていたら第3ビルと表示されています。あと2つは最低あるんかーいとさらに突っ込み。
30分に開場とのことで、時間を見て中に入ります。受付の方の案内に従いエレベーターへ。会場のある階で降ります。会議室っぽい部屋のドアをくぐると……着流し姿の堤さんが。目が合うとぱっとさわやかな笑顔がこぼれます。
とりあえず案内に従い椅子に座り、次々と入ってくる参加者の肩をボケーっと眺めていました。ツイッターでやり取りしている方も参加するというお話を伺っており、開始前後にお話もできました。
さて、いよいよイベントが開始です。まずはトークショー。作品著者の須崎先生とイラストのKASEN先生が登場です。簡単なあいさつの後、堤さんからL-エンタメ小説というレーベルのコンセプトの説明と、なぜこの作品だったのかというお話がありました。
ついで書籍化作業裏話、制作過程のお話など、様々なトークが繰り広げられ、時には笑いあり、感心したような頷きもありとイベントの掴みとしては非常に盛り上がっておりました。自分に重ね合わせるような場面も多く、非常に共感を覚える場面でありました。
参加者の方には作家志望の方もおり、非常に興味深く聞いていたように見受けられましたね。
次のゲームの準備の合間に須崎先生とあいさつができました。これが一番の収穫だったような気がします。話していてとても気持ちがよい方でした。
そしてメインイベント! 「リアル転生ゲーム β版」
事前告知で議論している様子や、リハーサルの様子が紹介され非常に楽しみにしておりました。声優さんに会えるとかは……おまけ以上に楽しみでした(白状)
ルールの説明はある意味非常にシンプルでした。米、馬、鉄の3つの物資を売買して資産を増やしてください。相場はゲーム中に変動します。また、丁半バクチがあります。ここでかつと掛け金が倍になります。ほかにもカードが配布されます。カードを使えば一発逆転が可能です。などなど。
あとは裏ルール的な感じで、プレイヤー間のカードのやり取りは自由ですともアナウンスされました。
15分のプレイ時間を3ラウンド。最終的に多く資産を築いた3人の勝利ということでした。
いよいよゲームスタート。最初は鉄の相場が高い! ほぼ全プレイヤーが鉄の取引所に群がりました。NPC役の声優さんはここで店員さん役をされていました。
さらにそこで得たお金をもってサイコロばくちに群がる人たち。カオスでした。歓声と悲鳴が交差するありさまに自分もテンションが上がり、次は何を売るか、買うか。今相場が安め低い目の米を買ってリスクヘッジすべきかとつぶやいていたら、「なにガチで分析してるんですか!?」と通りすがりの須崎先生に突っ込まれたのはご愛敬。
「相場が変動します!」
ゲームマスターの一言に注目が集まります。サイコロが振られ、それぞれの物資の相場が決定されて行きます。ランダム変動ってこのことか!
再び相場が上がった物資を売りに取引所になだれ込むプレイヤーたち。無論私もです。なぜか最後尾の目印にされる須崎先生。いろいろと波乱を含みながら第1ラウンドは幕を閉じました。
ラウンドの合間の合戦フェイズ。ここで勝つと資金と特典がもらえます。ルールはNPC3人がミニゲームを行い勝った人に掛けていた人が特典を山分けという内容でした。
黒ひげ危機一髪で大の大人が一喜一憂する姿はとても興味深いものでした。え? 私も同じでしたが何か?
こんな感じでゲームは進みます。サイコロマジックで叩きだされるランダム相場がゲームを大いに盛り上げます。そこで突如言い渡される追加ルール。
物資は3種類ともそろえてくださいね。基準値以下の所持量の方は勝利条件から除外されます。
ここで、やばいと少し高い目でも売り払って0になっていた物資を買い戻すプレイヤーたち。再び取引所がカオスになります。
そしてサイコロばくちに賭けて悲鳴を上げるプレイヤーと、笑顔で掛け金を回収するNPC役の声優さんたち。
勝った時には笑顔でおめでとうございます! と資金を手渡されることにフラフラーっと引き寄せられる男性プレイヤー多数。これあかんやつや……。美人ににっこりと笑顔を向けられると……。うん、自分も気を付けよう。
ゲームもついに最終局面。取引所も落ち着き、最後の物資調整と、前のフェイズで稼いだ資金を相場変動狙いで物資に買い替える動きがありました。
そして大歓声。一発逆転を狙って有り金突っこんだ人が賭けに勝ったようです。途中からインフレが進みすぎ、一と十しかなかったカードに手書きで百と書き加えられていました。ゲームである意味の実体経済を学べる。これもL-エンタメというレーベルらしいなと思います。
そして最終勝利者が発表され、徹頭徹尾貫いていた戦略に皆が感嘆の声を漏らし、最後にぶっちゃけた裏技にゲームマスターが唖然としているオチまで付きました。
久しぶりにあんなに騒いで、笑った気がします。
最後の懇親会はゲームが盛り上がりすぎてかなり時間が詰まってしまいましたが、いろんな方とやり取りができてとても有意義な時間となりました。
サイン本の手渡しの後、須崎先生から自分の著書にサインをするという体験もある意味貴重でした。
総じてイベントとしては大成功であったと参加者視点ですが感じました。次があったらまた参加したいと思っております。
なんなら自分の作品で開きたいとも思いますが。こればかりはどうなることやら?
作家と読者はこれまで作品を通じてそれも一方通行な関係性でしたが、その距離を縮め、双方向でのやり取りができたという意味で意義が深いと思いました。
ファンの顔が見えることで作家も何かを感じることも多いと思いますし、自分もいろいろと刺激を受けました。
こんな面白いことをやっている主催編集部のKADOKAWAプライム書籍編集部は要チェックだと思いませんか?
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