不肖の詩

working everyday

　腕に張り付いた時間が言う。

「急いで急いで、あともう一回り」

　何時になっても止まらない

　呪いの装備は外せない？

　息苦しい服装が言う。

「姿勢も心も、正してみせて」

　何処に行っても変わらない

　呪いの装備じゃ仕方ない

　頭下げてりゃ世話ないね

　自分の価値も下がっちゃって

　果てない日々の時間の果てに

　僕は人生を売っている？

　段々今日になる昨日はいつか

　残った僕を積み上げるよ

　下書きもなしに書き綴らないで

　上書き保存しないで、ねえ。

　積もり残った業が言う。

「時間も金も、気にすんな」

　何時まで経っても終わらない

　勇者に休みはありゃしない

　今日も変わらない現実が言う。

「お前は所詮、その程度」

　何処まで行っても始まらない

　魔王は何処にもいやしない

　空を見上げりゃ声も出ない

　毎日人も見上げちゃって

　果てない日々の時間の果てに

　僕は魂を売っている。

　散々眠くなる明日はいつも

　青も赤も塗り潰すよ

　足下密かに崩れちゃって

　着地点も分からないの、ねえ。