第二十九話 ボス戦2  

「シュテルさん! 雑魚は、彼らに任せて、僕らは、この二人をやっつけますよ!」

「あぁ!」

「八つ裂きしてやる! お前らぁ!」


 ルビーは、とてつもないスピードで短剣を使って、シュテルとマイケルに襲いかかる! 二人は、回避して反撃を仕掛けるが、彼女からカウンターを受けてしまう!


 ルビーは、さらに追撃を仕掛け、攻撃をチャンスを与えまいと、炎の魔術で燃やそうとするが。


「アイスアロー!」

「グリーンエッジ!」


 シュテルとマイケルが、無数の氷の矢と風の衝撃波で無効化する! 

 ルビーは、傷を負うが態勢を立て直す!  


「さぁ! カリーヌとエリー! 私をどこまで楽しませてくれるかな?」


 武器がトンファーのカリーヌと短剣のエリーは、エメラルドと対峙する!


「クロスグリーン!」


 エメラルドは、十字架の形をした風の魔術でカリーヌを襲う!


「させないよ! ウォールガード!」


 エリーは魔術で地の盾をカリーヌの前で作り、攻撃を防ぐ!


「ありがとう! 助かったわ!」

「お礼は、言わなくて大丈夫。エメラルド! 覚悟して!」

「へぇー? そりゃ楽しみだね?」


 カリーヌはトンファーでエメラルドの腹を殴り、ダウンさせる。エリーが追撃で地の魔術で、追い打ちをかけた!

 エメラルドは、舌打ちをして2人を睨む!


「中々、やるもんだね! お二人さん」

「負け惜しみかしら? エメラルド」

「これなら! どうだ!? ウィンドナイフ!」


 エメラルドは、風のナイフのような魔術で攻める。


 二人はマジックガードをするが、頬と左脚に切り傷ができてしまう。


「おらおら! クロスグリーン! サイクロン!」

「「ぐぅ!」」

(カリーヌが危ない!)


 シュテルは氷の竜巻の魔術を起こし、エメラルドの攻撃を中断させた!


「よそ見してる場合!?」

「ぐわ!」

「シュテルさん!」


 隙を作ったシュテルに、ルビーは炎の波のような魔術で、火傷を負わせる!


 マイケルが彼を助けようとするが、炎の矢で阻止される!


 さらに、カリーヌとエリーも反撃を食らってしまい、大ピンチになってしまう!


 いつの間にか形勢逆転され、味方の上流ゴールドの生徒達が、平民ペーパー達に拘束されてしまう。 


「てめぇら! 何をする気だ?」

「まぁ、落ち着け」


 すると、彼らの首筋に注射器の中に入っているピンク色の液体が入れていくのではないか!


「アァ! サイコダワ! キモチイイ!」

「シワアセネ!」

「何だ!?」

「どうしたのよ!? あんたら!?」


 上流ゴールドの生徒らは、目をピンク色に光りながら、体に変化が!


「おい! これって!」

「女に……なっている!?」


 女になった彼らは目が赤か緑に変わった。立ち上がると、シュテルたちに詰め寄る。


「何が、起きたのだ!?」

「そんなの、どう考えたらいいのか、パニックになるよね」

「もう、上流ゴールドとしての記憶は、消えたわ。彼らは『聖女の騎士団』の構成員よ。これからは、あたしらの命令を聞くわよ」

「薬を投与して仲間にしたんだな!? 何故!?」

「それは、あんたらが知ることは無いわ。殺せ」

「「「はい、ルビー様」」」


 女になった彼ら……いや! 彼女たちは、背水の陣の四人にトドメを刺そうする!

 絶対絶命のピンチに駄目だと思い、覚悟を決める!


 その時、上のほうから降りてくる足音が聞こえてくる。どうやら、聞かれたようだ。

「どうやら、ここまでのようだね。財閥プラチナの君ら、今回はここまでにしてあげるよ」

「ずらかるわよ」

 ルビーとエメラルドと部下は、長距離移動魔術で姿を消した。

「おい、待てよ!」

「みんな、ここから立ち去ろう。見られると面倒だ」

「そうね」

 パニック状態の平民ペーパーの生徒を残し、同じ魔術で部屋へと帰った。



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