第43話 『葬送と勝利の大交響曲』 ベルリオーズ
フランス7月革命の10周年記念に当たって、無名戦士の碑の除幕式の為に政府からの依頼を受けて作られた作品。(1840年)
19世紀後半から20世紀初頭に作られたフランス音楽には、どこか淡い影や憂愁といったものを求めがちなやましんですが、これは内容が内容だけに、逆にやや構えて正座して聴かなければならないよなあ、・・・とも思うのですが、それにしても、この『第3部』で聞かれる豪快な音楽はすごいエネルギーです。
さすがは、独力で壮絶な市民革命を勝ち取ったお国柄だけのことはあり、また、ベルリオーズさまという、ものすごい才能が、そこに存在していたことの大きさも感じます。
『レクイエム』作曲の際(1837年)は、なかなか政府からお金が出なかったのに、この曲の場合は、すぐに1万フラン(ってどのくらいか、よくわかりませんが、CDの解説によれば6000フランあったら一年楽に暮らせるとベルリ先生が言っていたそうな。(CD:LONDON F66ー50389/90: 岡 俊雄さま解説。)ただ、諸費用を払って清算したら、もうけは2800フランだったとか。そういうと、どちらかというと、実費支給に交通費・食費・あと、おこづかい程度で、あまり個人的な利益にはなっていないようですけれど、それでも『名誉』という褒章は大きかったようです。
屋外演奏用に吹奏楽用に作られたけれど、屋内でフル・オケでやってもOK。
『葬送行進曲』
『追悼の辞』
『昇天』
の3つの楽章から成り立っておりまして、『葬送行進曲』は重く苦しい、でもなかなか魅力的な音楽ですが、『追悼の辞』は良いです。すこし、気持ちにぐっとくるものがありまして、かなり感動的。
最後は、いかにもベルリ先生らしい、壮大な音楽でありますが、やましんにはすこし壮大すぎかもしれないです。気持ちが付いて行かないので・・・なんだか、ひとり地面の上に平たくつぶされて、取り残されてしまう感じ(つまり、アニメみたいに・・)がいたしますが、・・・ここに気分が乗れる方には、大変に感動的な音楽だと推測いたします。
ということで、『うつうつ』でも『うきうき』でも『うるうる』でもなく、ここに入れてしまいました。
なお、ワーグナー先生は、この曲を、ベルリ先生の最高作である、として高く評価なさったということであります。
また、なぜ、これが『交響曲』なのか、というのはおそらく愚問でありまして、作曲家が『交響曲』だといえば、『交響曲』なのであります。
**********そと 🎺 👼 🎺 うつ**********
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