第31話 『交響曲第3番』 グリエール
『イリヤ・ムーロメッツ』と呼ばれる交響曲であります。
『イリヤ・ムーロメッツ』は、ロシアの叙事詩『ブィリーナ』に登場する英雄。
やましん、まだ、原典の日本語訳本や、解説書などにあたってないので、えらそうなことは、いえませんが、フィンランドの『カレワラ』にあたるような感じかな、と思います。すると、『イリヤ・ムーロメッツ』さんは、『クレルボ』さんに対応するお方のような感じですか。
確かに、経過はまったく違うけど、どちらもドラマチックな最後を遂げます。
ただ、『イリヤ・ムーロメッツ』さんには、その遺体と言われる御体が残っていたりして、史実としての意識が、庶民のなかに強い感じもします。
時に、グリエールさま(1875~1956)の音楽ですが、なかなか、カッコいい曲です。作曲は、1911年~12年にかけて。
意外に、こてこてロシア風というかんじでもなく、第1楽章や、第2楽章などには、シベリウス先生風な要素が感じられるのが、たいへん興味深いです。(交響詩『森の精』あたり。)
お父さんは、ドイツ人、お母さんは、ポーランド人、ということが、いくらか、絡んでるのかもしれません。
ロシア正教会の音楽が、引用されてもいるとのこと。
フィンランドは、かつて、ロシアの大公国で、その影響は、いろいろ入り込んではいたでしょう。
この曲と、初期しべ先生の音楽に、微妙な『音楽的接近』が、いくらか、起こっていたかも、しれません。
最近あまり、巷でミミにしませんが、なかなか魅力的な音楽であります。機会が来たら、是非どうぞ。
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