第17話 『夜の騎行と日の出』 シベリウス
シベ先生の作品のなかで、一般的にはあまり表に出ない傑作。
全体は大きく二つの部分に分かれますが、非常に細かい音の動きの中から、印象的な美しいモティーフが浮かび上がるのは、シベ先生の音楽が持つ特質のひとつでありましょう。
後半、夜が明けて日が昇って行くあたりは、感動的。
叱られるかもしれないけど、シベ先生は、リヒャルト=シュトラウス先生ほどには、あまり描写的要素が強い音楽を、書かない方ですが、この曲はそれなりに描写的な要素も強いです。
ただ、実際にお馬に乗って闇夜を旅して、日の出に遭遇するという実景というよりは、内面的な自然に対する愛とか、驚きとか、畏敬の念とか、そうしたものなんだろうと思います。
まあ、あえて言うと、現在ならば、高速道路を走っていて、日の出を迎えるとか、日没になるとか、そんな情景を思ったらいいのではないでしょうか。
もっとも、そうした意図を全く考えないで音楽としてだけ聞いたって、これは良い大変魅力的な音楽です。
これも、一生聞かなないのは、たぶん、おそらく、相当損な音楽のひとつのように思いますが・・・。
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