スマートフォンを親に買って欲しい人が取る手段

雨天紅雨

ざっくり言うと、状況を考えようってことだと思う


■さいしょに

 実際にやった結果などにおける責任は取れません。

 なんとなく、こういう考察をしてみただけ、なので、参考程度に受け取ってください。

 そもそも、スマートフォン持ってない人が、これを読んでいるのかどうかすら、微妙ですから。

 ただ。

「買ってくれ」

「駄目だ」

 このような意見の押し付け合いから、もう一歩踏み込めば、話し合いの余地はあるんじゃないかと、そういう話です。


 ここでの注意点は、まず、親に聞くのではなく、自分で考えることです。

 まずは自分だけの力で考え、準備をしましょう。それからでないと、目的を達成できない確率が高くなってしまいます。



■欲しい理由を考えよう

 まず、ノートなどを用意して、必ず書き出しましょう。

 一番最初に考えることは、欲しい理由に関してです。思いつく限り、書いてみましょう。


 この時の注意点は、本音と建て前、両方を書くべきだ、ということです。


 たとえば、ゲームがしたい。これは本音。

 親といつでも連絡が取れるから。これが建て前。


 どれだけ建て前を並べても、親は買ってくれません。なぜかというと、本音がわかっているからです。だから、そこを隠すと、会話が成立しなくなります。必ず、両方を書いてください。

 嘘を書かないことも重要です。誠実にやりましょう。

 書けるだけ書いたら、次のステップです。


■駄目な理由を考えよう

 続いては、駄目な理由を考えてみましょう。

 これは、親がどうして買ってくれないのか、その理由です。

 親の立場を想像して、と言えば簡単ですが、難しいかもしれません。そういう時は、欲しい理由の逆を考えてみると、わかりやすいかもしれません。


 たとえば、ゲームがしたい。これが欲しい理由。

 ゲームばかりするから。これが駄目な理由。


 あまり思いつかなくても構いませんが、この項目はもっと増えるものだと、覚えておいてください。欲しい理由よりも多い場合もよくあります。

 これらが書き出せたら、まず第一段階の準備は完了。

 次のステップが重要になります。


■駄目な理由を解決しよう

 欲しい理由と、駄目な理由は、何かしらの関連があります。

 上にたとえを書いたように、したいことがあるけれど、そればかりになるから駄目だとか、そういう繋がりを、一つずつ解決してみましょう。

 これは、簡単に言うと、自分に制限をつけることです。


 つまり、約束を作ろう。


 ゲームばかりするのが駄目ならば、時間を制限したり。

 学校では遊ばないと、そういう約束をしたり。

 自分が守れる範囲で、そうした理由を作ってみましょう。

 ただし、仮に目的が達成した時、その約束は、必ず守らなくてはなりません。よくよく考えましょう。


 妥協点を見つけること。

 欲しい、駄目、その両極端な位置から、歩み寄ってお互いに納得できる位置を探す――のですが、たぶん、ここが難しいかと思います。


■最大の難点は、この二つ

 駄目な理由を解決しようとしても、難しいものがあります。

 そして、駄目な理由を大きく見た場合、一つの言葉で表現できるかと思います。


 つまり。

 それは「時間」と「お金」です。


 まずは時間について。

 スマートフォンを手にして、遊びたい。あるいはメッセージのやり取りをしたい。検索して調べたい――その理由が何であれ、生活をしている中で、必ず、スマートフォンを扱う時間が、できてしまいます。


 ということは。

 今までの生活の中から、それ以外の時間が、削られるということです。


 おそらく、買って欲しいと思うのは学生さんだと思うので、当然のように学校の時間があります。帰宅しても、勉強する時間が必要なのかもしれません。

 これは、人それぞれですが、いずれにせよ、その中の時間をけずることになります。

 問題は、そのどこを削るか。

 このことを、自分で知っておかないと、親は買ってあげる、とは言わないと思います。

 スマートフォンばかり触って、と言われないよう、どうするかを考えましょう。


 最大の難点である「お金」に関して。


 お小遣いをもらっていて、それを減らすと言われた時、文句を言いたくなるでしょう。何にせよ、お金がないと遊べないという状況が、最近は多いとも思います。

 親も、それは同じです。

 スマートフォンは高い買い物です。親だって、毎月使えるお金を減らすことに、変わりはありません。

 まず、本体の代金がかかります。

 そして、月々の使用料金があります。

 今では格安SIMなども出ており、調べてみると、毎月の基本使用料が1000円以下で契約できるものもあります。

 もちろん、安い代わりに、何かしらの制限がかかります。

 本気で欲しいと思っているのならば、このあたりの知識は必要でしょうし、調べておくべきですが、やはり一人では難しい。

 ただ、軽くは知っておいてください。

 月々の使用料金は安くできること。本体も種類があって、安いものから高いものもあであること。


 もし、これらを調べることがあったら、それも書き出しておくと良いでしょう。

 親に買ってもらう以上、おそらく自分で稼ぐことはできないでしょう。だから、何よりもここは、重要なポイントです。

 これまで書き出したもの、その準備は、このポイントを突破するためのものです。


■さて、本番です

 欲しい理由。駄目な理由。駄目な理由はどうすれば解決できるか。そこに時間とお金のことを考え、書き出すことができたら、準備は完了です。


 その書き出したものを片手に、いざ、親と話し合いをしましょう。


 真面目な話し合いができると、嬉しいですが、家庭はそれぞれ違うので、何とも言えませんが、どうにか話し合いをしましょう。


「スマートフォンが欲しいけど、駄目な理由を考えた」


 たぶん、出だしはこんな感じで良いかなと。

 欲しい理由ではなく、駄目な理由からの方が、良いと思います。たぶん、欲しい理由を言っても、先に駄目だと言われる可能性が高いからです。

 書き出したものを見ながら、話しあいましょう。

 この時、おそらく親から、あなたが考えが違う理由が出るかと思います。それに対して、反発するのではなく、うなずいて、必ずメモを取ってください。

 一度で成功するとは限りません。駄目な理由があるなら、メモをして、ちゃんと自分で考えてから、改めて二度目、三度目と挑戦することも、必要です。


 途中、あなたの書き出したものを読みたいと親が言ったら、必ず見せてください。それは、あなたが考えた結果そのものであり、欲しいと思っている熱意そのものです。間違いがあっても、また考え直せば良いだけのこと。失敗を恐れないでください。


 そして、お金の問題には、親の言うことをちゃんと聞いてください。

 負担するのは親です。だから、この点に関しては、どうすればいいのか、聞いてみるのも良いでしょう。

 もちろん、ほかの意見も、どうしたらいいのかを聞くのは、この時点では悪いことではありません。それが話し合いです。


 できれば、その時には約束をしましょう。

 3ステップ目で書いたもののよう、こういうことはしない、やらない、そういう約束を親と結びます。ある意味では、それが親との契約です。破らないようにしましょう。

 仮に、成功して買って貰えても、契約を破れば、もう次はありません。失敗するよりも、よっぽどこちらの方が問題になります。


■最後に

 やや駆け足ではありましたが、このような手順を行えば、成功しても失敗しても、自分の考えや態度を、相手に伝えることができます。

 欲しい。駄目だ。

 そんな言葉だけではなく、どうして欲しいのかを相手に伝え、どうして駄目なのかを理解することができます。

 個人的には。

 何よりも重要なのは、結果ではなく、頭を使って自分で考え、いろいろと試してみることだと思っています。

 もしも、子供がスマートフォンが欲しいと言い出した時、駄目だと一言で済ますのではなく、どうして駄目なのかを教えるか、あるいは、それを子供自身に考えさせることこそ、教育なのではないかと、個人的に私は、考えます。


 蛇足。

 しかしこれ、企画のプレゼンにも似てるのかな……? 私はやったことありませんけど。でも交渉事って、こんな感じですよね。お互いの妥協点を見出すとことか。

 これで成功する人が出れば嬉しい限りですが、まあ、通用しないだろうなあと、思うところもあって。

 難易度が高い……のかな? 対象がどのくらいの年齢なのか、あんまり考えませんでした。失礼しました。



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