後書きその二

 はい、後書きです。

 と、言っても今回はそう書くことは……まぁありますが。

 史実においても、対水上戦闘としては完勝だった第一次ソロモン海戦ですが、今回の場合は、作中でも書きました通り、戦力及び練度がかなり強化されています。

 しかも、史実ではこの時期、存在すらしていないE27型逆探をあろうことか「吹雪」が装備しています。ああ、勿論、サボ島の意趣返しです(苦笑)。

 

 結果は――まぁ完勝するでしょう。

 

 この時期の米海軍は色々と問題を抱えていますので、やりたい放題です(勿論、日本海軍も多くの問題を抱えていますが)。

 以後、米海軍は巡洋艦戦力の枯渇に悩まされることになる筈です。

 この世界においては、真珠湾第二次攻撃により、開戦初日に米重巡の沈没が発生していますので、下手すると既に半数近くが戦没しているかもしれません。その分、大型軽巡や防空軽巡が史実以上に酷使されることとなります。

 また、第一海兵隊を揚陸させた輸送船団の壊滅は、かなり大きいと思います。確かに米国の物量は膨大ですが……未だ1942年の8月です。搔き集めるでしょうが、多少の時間的ロスは発生します。

 後は、ガ島航空基地がどちらの手に委ねられるかにかかっていますが、第三艦隊が進出している以上、事は簡単ではないでしょう。なお、日本軍は敵情を探る『目』を持っているので、安易な逐次投入はありません。史実も、逆からならば……。

 とまぁ、毎度毎回書くでしょうが……このように多少のズルをしないと、どうにもならないのですよ。逆探については、独逸との関係が史実よりも多少良好で、情報が早めに入ったということで一つ。

 

 さて、もう一つの新要素、日本海軍の切り札「戦爆」です。

 

 ……何? 地味ですと?

 マリアナ沖で唯一戦果を挙げて見せた戦爆がこの時期に導入されているんですよ。しかも、搭乗員の技量はかなり上の状態で! 少なくとも九九式棺桶であたら、優秀な搭乗員を全滅させるより遥かにマシだと思います。

 なお、第二航空戦隊(『飛龍』『蒼龍』)及び第四航空戦隊(『隼鷹』『飛鷹』)は本土にて再編中です。次のお話には姿を見せるでしょう。


 今回はこんなところです。

 次回は『鶴龍』揃い踏みの、ソロモン海を舞台とする日米空母決戦『鶴龍、未だ健在なり』となります。夏休みをお待ちください。

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