waltz 20
硝子ごしの網膜は黄色を帯びている。
それらは、別の硝子を食い破って、別の網膜へと、あらゆる光を送り届ける。私はそれを甘受し続ける。音が恋しくなる。
布ごしの日差しは青色を帯びている。
夥しく遍在する人々が作り出した閑けさはと、清々しいまでの曇天は、覚醒しきらぬままに孤独を引き立てる。人が恋しくなる。
皮膚ごしの液体は赤色を帯びている。
未だ流れは止まぬままに、身を走らすためのあらゆる物資を、あちらこちらへと運び続ける。水が恋しくなる。
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