あるSEの備忘録

淡島かりす

サーバが動かない

 社畜に定評のある医療系システムエンジニア(以下:SE)。


 医療SEと一口に言っても色々なので(というかSE自体が広義すぎてなんともはや)、とりあえず此処では私がやっていることを身バレしない程度に記載する。


 レントゲン写真。

 フィルムにしてシャーカステンに挟む様子は医療ドラマとかでよく見ると思うけど、あれがデジタル化したものもある。そりゃこんな時代だからね。「フィルムレス」という名称で知られていると思う。某大企業がコマーシャルで流してたりするアレである。


 レントゲンを撮って、その画像情報をサーバに転送して、お近くのパソコンに表示する。

 その仕組みを作り、各病院に導入するのが主な仕事。

 因みに同業他社はいくらでもいる。海外メーカの参入も手伝い、色々と生存競争が激しい分野とも言える。


 そんなわけで、サーバが動かなきゃ何も出来ない。

 なのに動かない、深夜二時。

 どうして? ちょっと再起動しただけじゃない。いつもなら十分ぐらいで立ち上がるくせに、もう三十分も「NowLoading」。何がナウだ。時空を超えろ。


 まぁ機械というのは精密故に気まぐれなところがある。深夜二時に急に再起動しろなんて命令をくだされたら、「人間の分際で生意気な」って思うかもしれない。私がサーバだったら思う。


 というわけで、ちょっと拝んでみました。

 上司(本業が僧侶)に「お前の拝み方は駄目だ」と謎の指導を受けながら拝むこと三分。無事に起動しました。


 あー、よかった。これで一時間は寝れる。


【補足】

*どうでもいいけど、「サーバー」じゃない。「サーバ」。

 「ユーザー」じゃない。「ユーザ」。

 理由は忘れた。覚えてても意味がないことをストック出来るほど、脳に余裕はない。


*サーバにお守りぶら下げてるメーカーは結構多い。ちゃんと精密機器用のお守りだから安心。

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