覚悟

俺らは、浄ヶ丘で女神に生まれ変わり先を告げられようとしていた。




ただし、生まれ変わったら、男になるか、女になるか、そもそも人間なのか、地球上の生命体なのか、無事に産まれてこれるのか、それすらわからない。


生まれ変わったら、全員バラバラになるのだ。




「さて、時間です」




女神がそう言うと、俺らに背を向け、右手を目の前に開き念仏のようなものを唱えだした。


すると、目の前に白い光が現れた。




「今から、1人ずつに、これを渡します」




それは、白い湯気の塊のように柔らかくて、優しく光るものだった、見てるだけでも言葉にできない神秘的なエネルギーを感じる。


そして、女神の手のひらにふわりと浮いている。




「これは、あなた達が新しく生まれ変わるために魂を包むゆりかごのようなものです、これがないと、肉体を求めて行く時に耐えられません」




魂を包むゆりかごかー。


魂を核とした場合、女神が渡すゆりかごが細胞膜的な?




「そうそう、皆さん、挨拶するなら今のうちですよ、いつかは全員で再開する日が必ず来ますが、来世で必ず会える保証はありませんからね」




そうか!


俺らは、全員と挨拶した。




「さ、1人ずつ来てください、これを手にすると、一瞬で光にのまれ、新たな命として旅立ち始めます」




みんな、順番に光を受け取った。




そして、俺の番だ。




「時雨くん、頑張ってね」




そう言われると、光を受け取った。




女神から受け取った光は俺を優しくふわりと包んだ。

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