急成長

平泉、俺、勉強もバスケもガチる」


そう宣言してきたのは、俺の友達。

後の、クラス5位以内に入るやつだ。


最初は、軽い気持ちで応援してたが、梅雨が開ける頃、雰囲気は、ばったりと変わった。


全授業では、態度は優等生、雰囲気は全てが全て余裕そうで、先生の質問は全て答える。


できない物などなさそうなだ。


部活でも、あっという間にエースになり、おかげで夏の大会ではほぼ確実にレギュラーになる。

そのせいか、自分が最強だと言ってるみたいだ。


そして、7月。


期末テストと夏の学校総合体育大会がある。


これらに向け、めっちゃ全力で何もかも頑張ってきた。


そして、テスト当日。

スクールバスでは、みんな、ノートだったりプリントだったり、単語帳を見ている。

彼はずっと単語帳でも必死に見てるのかと思ったら、ルーズリーフを1枚見てるだけだ。


「え、そんなんで大丈夫?」


思い切って聞いてみた。


「お前、バカなのか?自分が出来ないところをこれ1枚にまとめたんだよ、だから大丈夫に決まってるだろ」


ルーズリーフには、半分も書いてない。


しかも、書いてあるのは彼の苦手な社会科だけ。


ってあれ?

今日の科目は国語と英語と理科と音楽だよね?


全然違う科目の日に苦手な社会科をやるとは、相当自信あるのだろう。


そんな中、スクールバスは学校に向かって行った。

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