第11話 持つべきものは、友
「わーい。お兄様と遊べる。お兄様、何して遊びます?お互いの体を触りっこですか。それとも、舐め合いっこですか。」
美玲は、三人がいなくなった瞬間、俺に飛びついてくる。目を輝かせて。美玲は、今まで遊ぼうと俺に何度も誘ってきたが、内容を聞くとアウトである。男子高校生だぞ、俺。エロ本とか、ほとんどの同級生が持っている、欲丸出しな時期だぞ。それを興味か何かで誘われたら、抑えられない、そんな人もいるのに。なぜ、平気で誘うのか。妹だから、いや、してはいいことではないから、話に乗るわけにはいかない。
「お兄様?」
美玲が、俺を呼んだとき、ポケットの中で着信がなる。画面を見ると、輝の文字が。
グットタイミング。俺は、心の中で叫んだ。
「怜、今から遊びに行こうぜ。俺、暇すぎてやることねー。帰宅部って楽だけど、暇な時間多いよな。」
電話口の輝は、少し笑っている。確かに。俺は、先程のモヤモヤが、薄れていくのを感じる。
「行く。今から家を出るから、少し待って」
俺は、急いで電話を切る。
「どこに行くのですか?私と…」
「ごめん、輝と遊んでくる」
俺は、逃げるように外へ出た。
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