妹との電話は楽しい
昨日は城ヶ根とのメールで疲れた。あいつ、なんだかんだでメール続けちゃうからな。無視したら後が怖いしな。今日もバイトあるし、ついてないな。そんなことよりも、学校に行くことが一番だるいと思っている。学校いきたくない。だが、いかないといけないんだよなぁ。さぼれば佐倉先生に殴られるし。嫌々だが、重い腰を起こし、学校に行く準備をした。準備もできたため、少し早いが学校に向かうことにした俺だが、朝御飯を食べていなかったためコンビニによった。
「いらっしゃいませ」
店員のやる気のない挨拶を聞きながらなかに入った俺は、軽めのパンを買うことにした。種類は沢山あったが、あまり時間をかけていられないので、すぐ選んで買うことにした。
「これでお願いします」
会計をすませ、コンビニを後にした。
「ありがとうございましたー」
店員のやる気のない声が聞こえてきた。
もう少しはやる気だそうよ、あの店員。確かに朝早いし、やる気でないのもわかるけどさ。そんなことはどうでもいい。早く学校にいかないと、遅刻になっちまう。遅刻なんてしたら佐倉先生からのお仕置があるに決まっている。そこは何とかしないと。そう思い、俺はいつもより少し早歩きで学校に向かった。
学校につき、自分の席に座り先程買ったパンを食べることにした。食べ終わったと同時に先生がきて、朝のホームルームが始まった。いつもは寝ている俺だが、今回は寝る暇もなくホームルームが始まったため、起きているしかなかった。
やっと朝のホームルームが終わり、休み時間になったため、俺は寝ることにした。
起きたら昼になっていた。なぜだ、またやらかしてしまったのか、俺は。て言うか、先生方、生徒が授業中寝てたら普通起こすでしょ。なぜに起こしてくれなかったんだよ。まあ、昼休みなわけだし、早くご飯でも食べに行くか。そう思い、俺はいつも食べているところに向かった。そこにはなぜか城ヶ根がいた。なぜこんなところに城ヶ根がいるんだろうと思ったが、昨日一緒にここで食べていたからいてもおかしくないことに気づく。
「なぁ、なんで今日もここにいるんだよ? 誰か待ってるのか?」
「なんでって、今日も先輩と一緒にお昼ご飯食べようかなって思ていたんですよ。ていうか、これから毎日一緒に食べる予定ですけど?」
「まじかよ。今思ったが、友達と食べなくていいのか? 前まで友達と食べてたんじゃないのかよ?」
「別に大丈夫ですよ。最近は友達ともあまりうまくいってないですしね」
「なんかあったのか?」
「先輩には関係ないことですよ。それよりほら、早くご飯食べますよ。先輩待ってて、お腹減ってるんですから」
「わかったよ」
少し引っ掛かるが、まぁ大丈夫だろ。そのうち話してくれるまで、待つことにしよう。そう思いながら俺たちはご飯を食べた。
「先輩、昨日も思ったんですけど、いつもお昼はパンとかなんですか?」
「まぁ、だいたいな。寮に入るまでは妹が作ってくれてたんだが、寮に入ってからは作るのだるくてな」
「そうだったんですね。なら、これからは私が作ってきましょうか?」
「流石にそれは遠慮しとく。なんかありそうだしな」
「なんも企んでませんから。ただ、パンばかりだと栄養が偏ると思っただけですから」
「流石に毎日作ってもらうのは悪いし、たまにならいいぞ」
「なんで上から目線なんですか。なら、メールで作るときは教えますね」
「了解」
そう言って、また食べ始める。食べ終わり、少し休憩していると、昼休みが終わるチャイムがなったため、俺たちは教室に戻った。
午後の授業は真剣に聞くことにした。そろそろちゃんとやっとかないといけないと思ったからだ。午後の授業も終わり、後はアルバイトだけとなった。これが一番のげんくだ。最近、アルバイトが忙しいせいで水瀬と話すことができていない。それどころかあまり顔を会わすことがなくなってしまった。
今そんなこと考えていてもしょうがないか。早くアルバイト先にに行くか。校門を出ようとしたとき、唐突に声をかけられた。俺は、振り返り顔を確認したら、見慣れた顔があった。
「先輩、一緒にいきましょうよ」
確か城ヶ根もバイトがあったはずだしな。なら、一緒にいってもいいか。
「おう、いいぞ」
二人でバイト先に向かった。
バイトなのだが、いつもより人が居ないため、全然仕事がない。これなら帰ってもいいのでは?と思った俺だが、帰らせてはくれないらしい。
「店長、今日はこれ以上客は来ないと思うので、野雫目と城ヶ根はあげてもいいんじゃないかな? 最近はあの二人も頑張ってるしね」
「まあ、客もいないしね。あの二人は先にあがってもいいよと伝えといて」
「わかりました」
緑川さんに早くあがっていいと言われ、俺はいち早く着替えて寮に帰ろうとしていた。だが城ヶ根に一緒に帰ろうと止められてしまった。
「先輩、送っていただか、ありがとうございました」
「お、おう」
そう言って家に入ったのを確認してから、俺は寮に戻った。寮につき、部屋で休んでいると、急に電話がなった。また城ヶ根だなと思った俺は、無視しようとした。だが、ずっとなりっぱなしだったので、しょうがなくでることにした。
「お兄ちゃん、なんで早くでてくれないの? もしかして、私のこと嫌いになった?」
「俺が嫌いになるわけないだろ。ちょっと風呂に入っててな。でるの少し遅れた」
「ほんとに?」
「ああ、ほんとうだ」
「それならよかった! 最近、電話してこないし、メールもないし、帰ってこないから私寂しかったんだよ?」
電話越しでもわかるくらい、いまにも泣き出しそうな声だった。
「いや、少し忙しくてな。中々電話できなかった。ごめん」
「今、電話できてるから許す! でも、これからはもっと電話したいな」
「ああ、いいぞ!」
「なら、毎日電話するね? こっちから電話しないとでてくれなさそうだしね」
「なんだよ、そりゃ。お兄ちゃんのこと、もっと信用してもいいんじゃないかな?」
「だって、前にも毎日電話する、とか言っといて、電話してきたことないんだもん。そりゃ信用できないよ」
「それは俺が悪かった。なら、今度の日曜、戻るからさ。どっか遊びにいこうぜ。だからさ、行きたいところ考えといてくれよな」
「ほんとに帰ってくるの? すごい嬉しい! 日曜日が待ち遠しいなぁ」
「悪い、そろそろ寝るからもうきるな」
「うん! おやすみ! お兄ちゃん!」
「おやすみ」
俺は携帯をを閉じ、眠りについた。
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