中学時代の思い出は酷いものだった?!

俺は中学時代の夢を見ていた。あれはバド部の時だった。俺は二年にあがってすぐ、怪我をしてしまった。それもなかなか治りにくいやつだった。そのため、あまり部活に参加することが出来ずにいた。それからだ、今までもあまり仲が良かった訳ではないが、同級生などから悪口を言われるようになったのは。


 「なんであいつ、やめないんだよ」


 「前から思ってたけど、なんでこの部にきちゃったかな。コミュ症なやつは要らないっての」


 「だからね。しかもあいつの目線、いつも胸なんだよね」


 「なにそれ、きもっ。私、入る部活間違えちゃったかな」


 毎日毎日、俺に聞こえるように言っていた。確かに怪我していなくてもそう思われてたって仕方ない。コミュ症なのも事実だしな。ただ、目線は女子の胸を見ていないはずなんだが。あいつらはなにを勘違いしているんだ。

 いじめを受け始め一ヶ月が過ぎた頃、部のうちの一人が話始めた。いつも通り悪口を言われるのかと思っていたが、案のてい、俺の悪口だった。


 「そろそろ、あいつ辞めさせね?」


 「だよね。私もそう思ってたところだったんだよね」


 「どうやって辞めさせる?」


 「なら、俺たちで問題を起こして、全ての罪をあいつに押し付ければいいんじゃね?」


 「なるほど、その手があったか。お前、頭いいな」


 「よせよ、照れるじゃねえか」


 全部聞こえていた。それを聞き、俺はもう耐えられなくなりその部を辞めることを決めた。


 「ちっ、あいつ勝手に辞めやがったぞ?」


 「だからよ。どうやってこらしめーー」


 そこで俺は目を覚ました。嫌な汗がでていた。最悪だ。よりにもよってあんな夢を見るなんて。

 そんな俺の姿を見た佐久間は心配して俺に聞いてきた。


 「大丈夫なのか、苦しそうだぞ」


 「大丈夫だ。少し昔の夢を見ていただけだ」


 「それより、今何時だと思っている。もう九時を過ぎてるぞ」


 「もうそんな時間なのか?やべぇよ、今日朝からバイト入ってんのに」


 「なら、早く着替えて行け!」


 「昨日はありがとな」


 俺はそう言って佐久間の部屋を後にした。

 俺は急いで着替え始める。バイトが始まるまで三十分をきっていた。これ、間に合わないでしょ。最悪だ。よりにもよってバイトの日に寝坊するなんて。着替え終わり、朝飯も食べずそのままバイト先に直行した。


 「野雫目さん!来るの遅すぎますよ。せめて十分前には来ていないとダメですからね」


 「それは本当に申し訳ない。でもさ、何故に俺は城ヶ根に怒られないといけないの?普通店長とかが怒るよね?」


 「そんなの関係ありません」


 なんて理不尽なんだ。でも、あながち間違いではないか。ここでは俺の先輩になるんだし、しかも俺に仕事を教える係なんだ。なら、怒られても仕方ないか。今回だけは素直に怒られておこう。


 「ーーわかりましたか、先輩」


 「おう、わかったわかった。なら、俺は店長のところに行かないといけないから、またな」


 そう言って俺は急いで店長のところに向かった。店長を見つけた俺は、


 「店長、すみません。遅れてしまいました」


 いきなり言われた店長は少しびっくりしておたが、あまり怒ってはいないようだった。


 「まあ、一回目だし、今回は見逃しとくね。でも、次遅刻したら、覚えといてね」


 かなり怒っているみたいだった。誰だよ、怒っていないようだなって思ってたの。ほんと馬鹿じゃないの。殴りたいよ、そんなやつ。......はい、俺でしたね。すみません、深く反省しています。

 

 「はい。わかりました。次から気を付けます」


 「なら、仕事に戻っていいよ!」


 「はい」 


 店長との話を終えて、仕事に戻った。さい先からとても不幸だったが、これから頑張ろうと思った俺であった。 

 

 

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