佐倉先生との会話は少し間違っている?!

 いつも通り自分の席につく。朝、あんなに早く起きてしまったため、めちゃくちゃ眠い。いっそこのまま寝てしまおうか。なんて思っていたが、すぐに朝のホームルームが始まったため、寝ることはできなかった。くそっ、寝れないじゃないか。まぁ普通は寝ちゃいけないんだがな。


 「ーー以上で朝のホームルームは終わりとする」


 佐倉先生が号令をかけ、挨拶をする。やべぇよ、話全然聞いてなかった。かといって聞く友達もいないしな。どうしようか、まあなんとかなるか。なんなら誰かの後ろをついていくまであるからな。


 ーー午前の授業が終わり、昼休みとなった。早速佐倉先生に聞きに行くか。そう思い、俺は職員室に向かった。


 「失礼します。佐倉先生に用事があってきました」


 「どうしたんだい野雫目。私は今、今夜の合コンについて考えていたところなんだが」


 そんなことばっか考えてるから結婚はおろか、彼氏もできないんだよ、まったく。黙ってりゃ可愛いんだから、その性格をなんとかしないと、彼氏ができるなんて夢のまた夢だぜ、先生よ。

 そう思っていると、佐倉先生がこちらを睨んできていた。


 「なんか失礼なことを考えなかったか?」


 「なにも考えていませんよ」


 いつも思うがなんでこの先生は俺の思っていることが読めたんだ?うーむわからん。

 まあいいや、本題に入ろう。


 「佐倉先生、この学校ってバイトしても大丈夫なんですか?」


 「ああ、その事か。バイトは基本大丈夫だよ。そもそもこの学校には仕事してる人だっているんだしな。寮のあいつらも、仕事してるだろう?」


 確かに言われてみればそうだな。なんだよ、聞く必要がなかったじゃないか。


 「そう言われればそうでしたね。聞きたいことは聞けたんで、失礼します」


 「ちょっと待くれ。私の話に付き合ってもらえないかな」


 両肩を掴まれた俺は、抵抗することもできず、話を聞くしかなかった。

 長々と話を聞かされ、ようやく解放された俺は、まだご飯を食べていなかったため、急いで食べた。

 まじ最悪だよ。今までの合コンの愚痴を聞かされてよ。こっちの身にもなってほしいもんだな、まったく。昼休みが終わり、午後の授業になった。いつもなら長く感じていた授業だったが、やけに早く感じた。進学校なだけあって、授業中ほとんど喋っているやつはいない。そんな俺も真面目に聞いている。午後の授業も終わり、後は帰るだけだ。だが、今回は直帰することが出来ない。バイト先にいかないといけないしな。そう思いながら、俺は学校を後にした。

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