実行委員会での初仕事
朝、目を覚ました俺は、昨日あのまま寝てしまっていたことに気づいた。制服で寝てしまったため、制服にはしわがついている。まじかよ、昨日の俺、なにしてんだよ。などと思っていたが、おきてしまったことはしょうがない。俺は落胆していると、咲久野も起きたみたいだった。咲久野も制服で寝てたのかな、なんて思っていた。だが、咲久野はしっかりとパジャマに着替えてから寝ていた。
「ふはぁぁぁ、おはよぅ」
まだ眠たいのか、目を擦りながらそう言ってきた。
「おはよ。それより、俺、先に寝ていたけど、昨日ちゃんと一人で風呂に入れたのか?」
「私、昨日お風呂に入ってないんだぁ。今日の朝に入ろうかなって思ってたんだよね」
「なら、今から風呂に入るか? 幸いにも時間はまだたっぷりあるんだしな」
「うん! 準備するから待っててね」
咲久野は慌てて準備する。俺も風呂に入るための準備をする。準備を終えた俺たちは、風呂場に向かった。
いつもなら俺に目隠しをしてから着替えるのだが、咲久野は何を思ったのか、目隠しせずに目の前で着替え始めた。服を全部脱ぎ終わり裸になっていた。俺は、女子の裸は妹以外のは見たことがなかったため、恥ずかしくなっていた。出るところは程よい大きさで、でていた。くびれなどもきちんとあり、咲久野のプロポーションのよさが改めてわかった瞬間でもあった。まぁ、俺も一応男なので見ないようにしようとしたが、目が勝手に向いてしまう。でも、しょうがないよね? 男ならこの気持ちわかるはずだぜ。そんなことを思っていた俺だが、咲久野はまだ寝ぼけているのか、全然気にせず、風呂に入っていった。我に返った俺は、服を脱ぎ、風呂に入った。目隠しをしていないだけでこんなにも違うんだな、などと考えていたが、洗うときに問題があった。目の前に鏡があるため、嫌でも咲久野の裸をみらさってしまう。俺は、興奮を抑えるのに必死だった。やっとのことで風呂から上がり、俺たちは朝御飯を食べに向かった。
「野雫目くん。昨日は夜ご飯も食べないでなにしてたんだい?まさかずっとゲームしてたとか?なら私も誘っておくれよ。というか、なんで今風呂場から二人が出てきたんだい?もしかして......事後のあとだったりして」
綺羅星先輩はにやにやとしながら尋ねてきた。
「昨日は帰ってきてからすぐに眠ってしまったんです。それで、俺も咲久野も風呂に入れなかったので、今入ってたんですよ」
「光太のは、私が洗ってるんですよ」
咲久野の口から言われたそれは、主語がなかったため、綺羅星先輩は勘違いしてしまっていた。
「まさか、本当だったんだ」
盛大に勘違いしているこの先輩は、なぜか喜んでいる。俺には喜んでいる意味がわからん。
「もうその辺にしておけ。まず、野雫目はへたれだから、そんなことはしないと思うぞ。だよな、野雫目!」
「絶対にしませんよ、そんなこと」
俺をフォローしてくれているのだが、俺には、バカにされているようにしか聞こえなかった。
咲久野はというと、たんたんとご飯を食べていた。
ーー放課後から、実行委員会の打ち合わせがあるみたいだった。なんでもスローガンをどうするかだそうだ。俺から言わせるば、なんでもいいんだがな。それでも、そうはさせてもらえないらしい。
授業もすべて終わり、後は打ち合わせがあるのみとなった。正直だるかったが、ホームルームの時に佐倉先生にサボるなよと、言われていたので、帰るわけにはいかなかった。
俺は、実行委員会の集合場所である教室に移動した。教室に入ると、どこかで見たことあるような顔のやつがいた。確か、青葉だったかな。ナンパから助けたんだっけか。
「よろしくね、野雫目君も実行委員会になってたんだね」
「ああ、まあな」
まぁ、強制だったんだがな。まじ、嫌だわ~」
「この委員会が終わったら、少し時間あるかな?」
「あ、ああ時間はあるぞ」
嬉しそうにガッツポーズをしていた。そんなに嬉しいんですかね。いや、まてよ、もしかしたら俺からもらったやつを他の人に教え、バカにするためなのか?もしそうだったら俺、泣いちゃう。
そんなことを思っている間にも、会議は滞りなく進んでいた。
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