第87話 共闘

「お前は…一体…」

「やはりこの姿ではわかりませんか…私はゼロですよトモカズさん」

「ゼロ…だと…だがあいつは!」

「私も詳しくは思い出せませんが…覚えているのは海に沈み意識がなくなる前にサンドスターに当たった事ぐらいです…」

「まさか…セルリアンの…」

「フレンズ化ですよあなたも知っているはずです…私は何故か女性の姿ではないようですがね」


ゼロは巨大な刀を構える

「フレンズ化の影響で私の武器は私自身と分離したようです、それに変身能力も無くなりましたが…」

「ふ…だからどうした?…よく戻って来たな…」

カズは右手を差し出す

「もう一度俺たちと戦ってくれ!ゼロ!」

ゼロは刀を降ろしカズと握手を交わす

「もう一度?私はいつまでもあなたたちと共に戦いますよトモカズさん」


2人は刀を構え

「病み上がりだがぶっ倒れんなよ」

「何を言っているんですかあなたこそ無理しすぎて倒れないでくださいよ」

「行くぜ!」

「ええ」

セルリアンの群へ突っ込んで行く


オオカミに言われ石を探すアリツカゲラだったが…

「見つけましたが…あれは…」

巨大セルリアンの石の周りには無数のセルリアンが…

「あれじゃ近づけませんね…」



「「はああああああああ!!!!」」

2人はセルリアンを倒して行く

その様子を見ていたかばんだったが…

(やっぱりゼロさんみたいに…カズさんの隣には…でも)

「行こうサーバルちゃん!僕たちも一緒に戦おう!」

「うん!よーし頑張っちゃうよー!」

かばんとサーバルもセルリアンの群へ走り出す

(僕の隣にはサーバルちゃんがいる!)



「……抗いなさい…護ってみせなさい…その剣で」

スターは遊園地で佇んでいた…

(何故私はあの時の記憶を…)


(その武器…大事にしてますよね…どうしてですか?)

(これかい?コレは我が家に代々受け継がれる刀さ…まぁ名前は知らんがな今時こいつを持ち歩いたらブタ箱に入れられちまうから困ったもんだがな…)

(そんなに大事な物なんですか…)

(ま、いずれはあいつが引き継ぐさ)

(あいつ?)

(前話しただろ?息子がいるってそいつの事さ)



(この人間を再現したが…この武器だけは…)

(アワワワワワワ…)

(…この人間が連れて来た…確か名はラッキービースト…丁度いい…これを持って帰りなさい必ず届けなさい…この人間の大事な子へ…そして今の出来事は絶対に喋ってはいけませんよ…世の中には知らない方がいい事が沢山あります…パークを壊す重荷は私が背負うだけでいい…憎まれるのは私だけでいい…)


スターは突然近くにあったテーブルの1つを切断した

「く…何故私は苛立っている…感情などとうの昔に…」

ポツ…ポツ…

「おや?天気雨とは珍しい…」






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