第51話 裏切り

「残念ですが、私はあの人達を裏切るわけにはいきません」

ゼロはハッキリと言った

それに対しセルリアンは

「…そうか、俺たち3人ならこのパークを落とすのは簡単だと思ったのだがな、残念だ」

「3人?あと1人居るのですか…厄介ですね」

「ふっ気になるなら見せてやろう…来い」

セルリアンに呼ばれ何者かが姿を現わす…その顔は…


「なぜ…あなたが…」

カズであった…

「よぉ、お前ならこっちに来ると思ったが残念だぜ」

「馬鹿な!トモカズさんは死んだはず!死体を食べてもセルリアンは姿をコピー出来ないはずなのに…」

カズは笑った

「何を言ってやがる、正真正銘本物だよ、セルリアンで食われたわけじゃねえ」

「では…なぜ…」

「よく出来てたろ?あの人形、あれは遠隔操作できる機械ロボットだよ、あれを作るのに苦労したぜ、血糊は簡単に作れたがな」

「しかし、いつすり替わったのです…そんな時間は…まさか!」

「思い出したか、木刀を忘れて一旦戻ったのをその時さ」

「…なぜ今までパークを守ってきたあなたが…セルリアンに味方を…」

「パークを守る?ああ確かにあのケダモノ達はそう思ってるだろうな、ったく人の姿を手に入れただけで調子に乗りやがって何がフレンズだよ」

ゼロは右腕を刀に変化し、カズへ斬りかかる

「どうした?その程度か?まさかあのケダモノのためにキレてんのか?冷静になれよ…」

カズはゼロを弾き飛ばした

「あなたは…いつから!あの方達を、かばんさんを騙していたのですか!」

「…初めからだよ…」

「では…あの時もあえてかばんさんを狙ったのですか?」

「ああそうだよ、ヒグマ達だと反撃されるがあいつなら動けなくなると思ってな、そして俺が庇って死ぬ、後は動きやすくなるだろ?」

「かばんさんがどれだけ悲しんだか!あなたにわかりますか!」

「ハハハハハハ!全部知ってるよ、なんせあの機械から音も映像も全て見れるからなぁ…」

そこへセルリアンが口を挟む

「トモカズその辺にしておけ、早くそいつを」

「ああわかったよ朧」

カズはゼロに攻撃を仕掛ける

「くっ…此処は一旦引かせてもらいますよ!」

ゼロは自分の左腕を龍型セルリアンに変え飛んだ

「…逃したか、よかったのかあいつを生かして」

「別に構わねえよ今からじゃ手遅れだからな」

「フッ…まあいいすでに計画は終盤だ…」

朧と呼ばれたセルリアンとカズは山に向かい歩き出した…


(なぜ…トモカズさんが…しかしこの事実を伝えればかばんさんは更に…どうやら私1人で動くしか…)

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